ドラフト候補 DT
2023年のNFLドラフト候補を紹介する5回目。
ダニエル・ジェレマイア氏の「トップ50(3.0版)」から、ドラフト候補となる選手たちの評価を確認します。
守備タックル
Daniel Jeremiah's top 50: 2023 NFL Draft prospect rankings 3.0
5位 ジェイレン・カーター
Jalen Carter / 6-3 314 / Georgia / Junior
無謀な運転とレース行為(2名が亡くなっている)の容疑で3月1日に逮捕された件があるので、指名を考えているチームは彼の素行を調査する必要があるだろう。フィールドではディファレンスメイカー(違いを生み出す選手)であり、すべてのスナップで欠かせない存在だ。守備フロントのどこにでも入れる万能性がある。パス守備では爆発的な第一歩があり、ブロッカーのエッジを抜ける方法を理解している。最初の打撃で相手に衝撃を与えてからヒップをクリアにしてQBに迫る。彼よりも体重が40~50ポンド(約20kg)くらい軽い選手レベルの方向転換の能力がある。純粋なパワーでシングルブロックを押し抜けることができ、機敏さでダブルチームを切り裂くこともできる。ラン守備ではアタックのポイントにおいて堅固で強く、長い腕で外周でもプレイを決めることができる。
- 2022年 13試合 32タックル 7ロスタックル 3.0サック 3パス防御 2ファンブル誘発
26位 カライジャ・カンシー
Calijah Kancey / 6-1 281 / Pittsburgh / Junior (RS)
背の低いコンパクトな守備タックルで、レアな機敏さと爆発力がある。パス守備でもっとも活躍できる。スタンスからロケットのように飛び出し、素早い手、レバレッジ、仕留めるバーストで勝利する。急激に方向転換し、ブロッカーの正面からクロスする。しかしながら、最初の動きで勝てないと自由になるのに苦戦して詰まってしまう。ラン守備では機敏さでギャップに突っ込み妨害する。時おりラインで押し流されてしまうことがあり、サイズの足りなさが表れている。もっと大きかったらとは思うが、内側においてとてもダイナミックで破壊的な存在だ。
- 2022年 11試合 31タックル 14.5ロスタックル 7.5サック
34位 ブライアン・ブラジー
Bryan Bresee / 6-5 298 / Clemson / Sophomore (RS)
このポジションにおいて理想的なサイズと体格を備えている。クレムソン大学のスキームではスクリメージラインをあちこち動いていた。パス守備ではスラント(交差)でプレッシャーを生み出し、効果的なルーパー(Looper)でもある。手でショックを与えることはできるが、相手とぶつかると失速することが多すぎる。ヒップと足首にいくらかの硬さがある。ラン守備ではブロックを察知し、素早い手でブロッカーを胸から遠ざける。2022年は息が上がっているように見える時もあったが、おそらくケガからの回復中でありながら出場スナップ数が多すぎたせいもあるだろう。試合のテープでは活躍が見られるものの、もっと一貫性が必要である。
- 2022年 10試合 15タックル 5.5ロスタックル 3.5サック 2パス防御
39位 マジ・スミス
Mazi Smith / 6-3 323 / Michigan / Junior (RS)
パワフルな守備タックルで、ひそかな機敏さがある。パスラッシュでは主にポケットを押しつぶす選手だが、素早いスイム・ムーブ(泳ぐような腕の動き)と暴力的なクラブ(相手を叩く)を使ってプレッシャーを生み出すこともできる。最初の動きで勝てなかった場合でもポケットをつぶそうとベストを尽くす。ラン守備では支配的。重心を落としてシングルブロックとダブルチームに対抗して持ちこたえる。横の守備範囲はあまりないが、奮闘は間違いない。ボックスでの守備ラインの数を減らしているチームが増えている(少ない人数でラン守備できる強い守備ラインが求められる)ので、彼のような選手は需要があるだろう。
- 2022年 14試合 48タックル 2.5ロスタックル 0.5サック 1ファンブル誘発
ジェイレン・カーターの逮捕の詳細については、NFL Japanの日本語記事(こちら)を参照ください。
今年のドラフト1日目、カーターがどこで指名されるのか(どこまで落ちるのか)というのは注目ポイントになりそうですね…