質問と答え 27
デンバーポストのMark Kiszla氏がファンの質問に答えている記事。
ブロンコスはレギュラー・シーズン終了後にHCのバンス・ジョセフを解雇し、新しいコーチを探すことになりました。
ファンの質問も新コーチの話題が中心になっています。
新ヘッドコーチは誰がいい? 個人的にはリンカーン・ライリー(オクラホマ大学)が希望だけど、NFLで経験のないコーチは選ばない気もする。
リンカーン・ライリーはもっともホットな若いコーチだ。多くのNFLチームが希望リストに入れているだろう。彼はオフェンスに最先端のテクノロジーをもたらすことができる。彼はベイカー・メイフィールド(ブラウンズ)やカイラー・マレー(今年のハイズマン賞)を一流のQBに育てている。
しかし、ライリーがデンバーに来るだろうか? オクラホマ大学に残る方が、ブロンコスのコーチに就任するよりもはるかに成功できるだろう。ニック・セイバン(アラバマ大学のHC)も永遠にコーチを続けることはできない。セイバンが引退した後は、ライリーが大学フットボールの王様になれるかもしれない。それなのに、オーナー問題を抱えているブロンコスのコーチに就任して2年で解雇されるようなリスクを選択するだろうか。ライリーは馬鹿じゃない。どれだけお金を積まれても、ブロンコスに来ることはないだろう。
(リンカーン・ライリーは先日、オクラホマ大学と契約延長で合意してますね)
デンバーポストに掲載されているGMエルウェイの会見写真は、まるで敗れた元戦士みたいで驚いた。彼はそろそろ他の人生、もっと意味のある人生を見つける時ではないだろうか。ひとりで達成できる事は限られており、彼はベストを尽くしたが、ブロンコスはRBフロイド・リトルが来る以前の暗黒時代に戻る。すべては繰り返すのだ。
面白い考察だ。我々はみんな歳をとる。そうだろう? そして私には、エルウェイの写真はまさに58歳そのものに見える。とはいえ、私にも驚いたことがある。私はエルウェイがこの街に来た1983年からまわりで見てきたが、HCバンス・ジョセフの解雇を発表した会見ほど、自信なさそうで疲れているように話している姿をこれまで見たことがなかった。
思うに、敗戦がエルウェイを痛めつけたのだろう。おそらく彼は復活すると思う。新ヘッドコーチ探しは、エルウェイの情熱に火をつけるはずだ。しかし、彼はこれまで長い長い時間をフットボールの仕事に費やしてきた。彼が昔のようにフットボールを愛しているのだろうかと考えずにはいられない。これはバーンアウト(燃え尽き)という話ではない。この仕事における新たなビック・チャレンジが、エルウェイにとって重い負担になってきているのではないかという話だ。
ジム・ハーボー(ミシガン大学のHC)は新コーチの候補になってる?
個人的にはそうでないことを願っている。ジム・ハーボーは変人だ。天才だが、イカれている。兄のジョン・ハーボー(レイブンズのHC)は大人だ。レイブンズは彼を来シーズンもキープしたがっているが、彼がチームを去る可能性もある。
もしブロンコスでHCジョン・ハーボーと、OCゲイリー・クービアックというオールドスクールの攻撃コンビが実現したら面白いことになると思う。しかし、レイブンズがハーボーをタダで移籍させることはないだろう。彼を獲得する代償は1巡指名権、あるいはそれ以上になるはずだ。
ブロンコスは今週、コーチを獲得するために大事なドラフト指名権を渡すことはしないとわざわざ宣言している。なので、ジョン・ハーボー(ジムではない)の今後には要注目だ。まあ、ブロンコスが競り合いに参加することはないだろうと思うが。
ブロンコスはいろんな問題を抱えている。そんなチームのヘッドコーチ職を引き受けてくれる人物はいるのだろうか?
GMエルウェイと社長のジョー・エリスは会見で「現在のブロンコスのヘッドコーチ職は、2年前にバンス・ジョセフが就任した頃と同じくらい魅力的だろうか?」 と質問された。両者は「ブロンコスはすばらしい組織だ」と予想どおりの答えをした。
しかし、この組織はオーナーと先発QBがはっきり決まっていないという問題を抱えており、コーチ候補はその点を質問してくるだろう。 そして、もしかしたらブロンコスよりも他の7チームの職を選ぶかもしれない。
2011年にエルウェイがGMに就任して以降、コーチに関する安定性は(控えめに言っても)脆かった。どんな有能なコーチがこの仕事を受けるだろうか。私の推測を話すなら、これまでNFLのヘッドコーチになるチャンスをもらえて来なかったVic Fangio(ベアーズのDC)がいる。そして、元コルツのHC チャック・パガーノは地元出身で一家はコロラドと深い縁がある。
サラリキャップを見ると、ブロンコスは守備にお金を使っているが、それを変える時ではないだろうか? エルウェイは「NFLのルールは(ボールコントロールや守備よりも)ますます攻撃が有利になり、どんどん得点を決めるようになっている」と語っている。それは攻撃系のヘッドコーチを雇うべきだという意味?
NFLのルールは極端に攻撃が有利にされている。 それは守備にお金を使っているGMエルウェイにとってチャレンジとなるだろう。ブロンコスの攻撃にはなにか新しいアイデアが必要だ。QBパクストン・リンチには彼自身の問題があった。彼はNFLのQBとして成功するためにどれだけの努力が必要なのかを理解していなかった。しかし同時に、ブロンコスも近年の大学フットボール出身QBが活躍しやすいように、攻撃システムをアジャストさせてこなかった。それは本当に酷い仕事ぶりだった。
ゲイリー・クービアック(元ブロンコスHC)を攻撃コーディネーターにするという話が出ているけど、彼はこれまで近代的な新しいオフェンスを指揮したことはない。エルウェイがコーディネーターを選ぶのではなく、頭の良いヘッドコーチを雇って彼にコーディネーターを選ばせるべきではないか。
エルウェイはヘッドコーチに干渉しすぎている。ジョン・フォックス(ブロンコスの元HC)が解雇された時から私はそう信じている。プレイオフで勝てなかったフォックスを非難するのは自由だが、彼は4シーズンで70%以上の勝率を誇っていた。
コーチ人事に関して、時にフォックスの希望よりも、エルウェイの望みが優先されることが少なくなかった。エルウェイには彼の意見があっていい。しかし、信頼するコーチを雇ったら、後はそのコーチに仕事をやらせるべきだ。
1年前にマイク・シャナハンを呼び戻すという話があったが、正直言ってそれは馬鹿げた陳腐なアイデアだった。もしエルウェイがシャナハンを雇いたかったのなら、2年前に(バンス・ジョセフではなく)息子のカイル・シャナハン(現49ersのHC)を雇えばよかった。このチームにはなにか新しいアイデアが必要だ。エルウェイがそんなアイデアを用意していることを願っている。
メディアやネットでエルウェイが非難されている。不満は理解できるが、このチームはエルウェイ抜きでスーパーボウルに勝利したことはない。彼にチームを再建するチャンスを与えるべきではないだろうか。
過去35年間、私ほどエルウェイを厳しい目で批評し続けてきた記者はいない。思うに、エルウェイの栄光はこのチームを再建するのに役に立つはずだ。しかし、次のコーチ選びと次のQB選びは絶対に成功させなくてはならない。もし失敗したら、デンバーのスポーツ界で最大の英雄はゴルフを楽しむことになるだろう。
あ、今年ものんびりと更新していく予定ですので、よろしくお願いいたします。
(新ヘッドコーチはおそらくベテランを選ぶんじゃないかと予想していますけど、誰になるんでしょうねえー Vic Fangio?)