ブロンコスの2014年ドラフト選手紹介、4人目になります。
ブロンコスは4巡指名でトレードダウン。来年の5巡指名権をもらって、ベアーズの5巡16位まで下がりました。ブロンコスは2巡でトレードアップした際に、来年の4巡指名を失っていますし、バリュー的にも悪くないトレードだったかなと思います。
- DENが貰った指名権 5巡16位(156)、2015年の5巡指名権
- CHIが貰った指名権 4巡31位(131)、7巡31位(246)
ちなみにベアーズは4巡31位でFS Brock Vereen (Minnesota)を指名しています。
ということで、ドラフト3日目最初の指名となったのはー
5巡16位(156番目)
LB レーミン・バロー
*本人は「ラミーン」と言ってるように聴こえるのですが、NFL Japanの表記に合わせました。
- 名前: Lamin Samboujang Barrow
- 身長: 6-1 (1.85m)
- 体重: 237 (108kg)
- 大学: LSU
- 年齢: 23歳 (1990年11月29日)
- 学年: RSシニア
- 腕の長さ: 33 3/8インチ (84.7cm)
- 手の大きさ: 10 3/8インチ (26.3cm)
- 40ヤード: 4.64秒 / 4.59秒
- 10ヤード: 1.62秒
- 20ヤード: 2.63秒
- 20ヤードSS: 4.35秒
- 3-Cone Drill: 7.24秒
- Vertical Jump: 35インチ (0.89m)
- Broad Jump: 10フィート3インチ(3.12m)
- ベンチプレス: 22回
大学の成績 [スタッツ]
- 2010年 LSU 先発1試合 18タックル
- 2011年 LSU 先発1試合 17タックル
- 2012年 LSU 先発13試合 104タックル
- 2013年 LSU 先発13試合 91タックル 1.5サック
評価
概要
3つ星の有望株として、ミシシッピー大学への進学に傾いていたが、憧れていた地元のLSUからオファーをもらって、そちらに進学した。
2009年はレッドシャツ。チームの層が厚かったこともあり、最初の2年間は控えで、主にスペシャルチーム要員だった。2010年は12試合に出場し、開幕戦は怪我の先発LB Ryan Bakerに代わって先発した。2011年は13試合に出場して、先発LBの出場停止で1試合に先発した。
2012年からWLBの先発になり、2012年と2013年は全26試合に先発した。2013年はタックル数でチーム・トップを記録し、All-SECの2ndチームに選ばれている。背番号57番のキャプテンだったが、シニア・シーズンはチームメイトから背番号18番に選任された。
父親は西アフリカのガンビア出身。Laminという名前は、ガンビアではとても一般的なもので、Trustworthy(信頼できる)という意味がある。
*LSUの背番号18番は、2003年にLSUを全米大学王者に導いたQB Matt Mauckから、2007年に全米王者となった時のRB Jacob Hesterに引き継がれ、そこから毎シーズン、チームメイトの投票によって選ばれた「チームの代表選手」が着るという伝統が始まったそうです。
長所
膝が柔らかい。両腕をヒレのように広げてブロックを避ける。アスレチックで機敏。横に動ける。方向転換して追いかけることができる。ゾーン・カバレッジで円滑にドロップでき、股関節の旋回と稼働域の広さを見せる。タフでフットボール頭脳がある。信頼されるハードワークなキャプテン。スペシャルチームの経験と特性がある。コンバインで垂直飛び35インチ(0.89m)、幅跳び10フィート3インチ(3.12m)を記録している。
機敏な脚がある。アスレチックなプレイのスピードで広い範囲をカバーできる。相手を追いかけて仕留める。長い腕がある。コンタクトを恐れない身体的な強さがある。攻撃選手と相対するバランス、ボディ・コントロールがある。パスカバーできる。パッドを低く保ち、脚を動かし続けてタイトにカバーする。頭をターンしてボールを見つける。バランスを崩しても素早い反応と反射神経で取り戻せる。やる気に溢れ、容赦ないモーターで能力のすべてを発揮する。ウェイトルームでハードに練習し鍛えられている。確かなキャラクター、競争意識、発展途上のリーダーシップがある。健康で2年間(通算28試合)先発している。
短所
背が低く軽い。サイズの割に一流のスピードはない。目と本能は普通。攻撃地点で力負けして後退する。前にプレイしない。ダウンフィールドでの活躍が多く、ライン付近でのプレイが少ない。位置にはいるが最後まで決め切れない。オーバーランでコンテインを失う。プレイアクションに騙される。ストライカーではない。
痩せた体格に細い胴体と四肢、2013年は体重225ポンド前後でプレイした。優れたフットボール頭脳はあるが、どちらかといえばボールを見てから動くタイプで、時に判断が遅れる。規律にムラがあり、フェイクやプレイアクションに釣られてトラブルに陥る。ラン守備で軽い。方向転換する時に減速する必要があり、動きがやや発作的。タックル技術に向上の余地あり。もっと爆発的にぶつかる必要がある。遅咲きでまだ発展途上。
総評
サイズがない、アスレチック、走りまわって相手を見つけてアタックする選手。ゆえに守ってもらって自由に動くことで活躍する。ウィークサイド、ニッケル、スペシャルチームでの活躍が予想される。ドラフト4~5巡指名予想。
やや動きが堅いものの、サイドラインからサイドラインまで追いかけてタックルする直線のスピードがある。この数年で強く賢く成長してきた。ウィークサイドとミドルのデプスを厚くでき、スペシャルチームでの貢献により長い活躍が期待できる。
似たタイプの選手
LB Dannell Ellerbe (MIA)
感想
今年のドラフトでは、(1巡のモズリーなど)LBを上位指名するのではという予想もありましたけど、3日目に4巡31位から5巡16位までトレードダウンして、狙っていた選手を指名することができました。会見ではエルウェイもフォックスも、バローが残っていたことに満足そうでしたね。フォックスはこの指名が来るのを待っている間、War Roomをぐるぐる歩き回っていたと、エルウェイにからかわれていました。
大学ではウィークサイドをやっていましたけど、プロではインサイドと見られていて、ブロンコスの練習でもミドルに入っていますね。本人もプロでやるために「シニアボウル後は体重228ポンドくらいだったのを、栄養学やトレーニングによって、スピードを落とさないように10ポンドほど増やした」と語っていました。
いろいろやれるバーサタイルな選手ですが、ブロンコスのMLBはまだはっきり決まっていないので、先発候補のネイト・アービングと争うことになるのかなと思います。ラン守備は課題のようですけど、スピードがあってパスカバーもできるので、能力的に3ダウン守れる選手になれる可能性がありますし、ニッケルでの出番もありそうです。
背番号18番の記事を読んでいたら、あまり良くない環境で育ちながらも、両親のおかげで道を外れずに済んだ話や、自分の幼い娘が重病で入院していた時は、練習が終わると毎日病院で過ごしていた話などが載っていました。
ハードワーカーでリーダー、スペシャルチームで貢献できる、というだけで戦力になってくれそうな感じですけど、できればウッドヤード(ドラフト外)やトレバサン(6巡指名)みたいに、下から上がってきて活躍するLBになって欲しいですね。
ドラフト指名評価
- C+ Pete Prisco (CBS Sports)
- C+ Cecil Lammey (Bleacher Report)
動画
ハイライト(57番あるいは18番)
Ultimate Lamin Barrow Highlights | HD - YouTube
対ジョージア大学
#18 Lamin Barrow, ILB, LSU vs Georgia '13 - YouTube
引用元: [NFL.com] [CBS Sports] [LSUSports.net]
- 1巡 CB ブラッドリー・ロビー
- 2巡 WR コーディー・ラティマー
- 3巡 OT マイケル・スコフィールド
- 5巡 LB レーミン・バロー
- 6巡 C マット・パラディス
- 7巡 LB コーリー・ネルソン
- ドラフト外FA選手