ブロ研 [ブロンコス研究所]

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2巡 DE アダム・ゴトシス

2人目、2巡指名はオーストラリアン! 

 

 

2巡32位(全体63位)

DE アダム・ゴトシス

 

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名前 Adam Gotsis
身長 6-4 (1.93m)
体重 287 (130kg)
大学 Georgia Tech
年齢 23歳 (1992年9月23日)
学年 シニア
腕の長さ 34 1/8インチ (86.6cm)
手の大きさ 10 3/4インチ (27.3cm)
40ヤード  
10ヤード  
20ヤード  
20ヤードSS  
3-Cone Drill  
垂直跳び  
立ち幅跳び  
ベンチプレス 23回*

 

 

大学の成績

YearGPSoloAsst.TotalTFLSackFFFRPDINT
2012 12 3 2 5 1.5 1.0 0 0 1 0
2013 13 23 15 38 14.5 5.5 0 0 1 1
2014 14 23 13 36 6.5 3.0 0 0 3 1
2015 9 20 11 31 5.0 3.0 0 2 0 0

TFL=ロスタックル、FF=ファンブル誘発、FR=同リカバー、PD=パス防御 

 


評価
  

  • NFL.com: 5.5(ロスターの最下位)
  • CBS Sports: DT 16番目(4-5巡指名予想)
  • B/R: 5.70(4巡指名、控え級)

 

 

概要

オーストラリアのメルボルン出身。オーストラリアン・フットボール(オージーボール)を8年間プレイしていた。

13歳の頃、兄からローズボウル(2006年、ヴィンス・ヤングのテキサス大が勝利)の動画を見せられて興味を持ち、兄と一緒に地元のクラブチーム(Warriors Gridiron Club)に所属してアメフトをプレイするようになった。2011年にはアメフト・ワールドカップのオーストラリア代表チームにも選出されている。

アメリカの大学でプレイすることを希望して、進路を保留していたが、ポール・マネラ(オーストラリア出身の元アメフト選手。ジョージア工科大学のHCポール・ジョンソンが、ハワイ大学のOCだった時に、選手としてプレイしていた)に見出されて、ワークアウトを行い、そのコネでジョージア工科大学にリクルートされた。 

2012年は、オーストラリアから来たばかりのトゥルー・フレッシュマンながら、レッドシャツには登録されず、いきなり12試合に出場、1試合に先発して周囲を驚かせた。練習では味方のOLを圧倒していたとコーチは語っている。

2013年はノーズタックルで全13試合に先発。チームで2番目となる14.5ロスタックルと5.5サックを記録した。

12月のミュージック・シティ・ボウル(ミシシッピー大学戦)では、5タックル、1.5ロスタックル、0.5サックを記録し、キックを2回ブロックしている。

2014年は守備ラインで全14試合に先発した。

2015年はDTで開幕から9試合に先発した。しかし、10月31日のバージニア大学戦、最初のプレイで左ひざのACLを断裂してシーズンエンドとなった。

怪我するまでは37試合連続で先発していた。

2014年はAll-ACCの2ndチームに選出されている。2015年は9試合の出場だったが、All-ACCの Honorable Mention(選外賞)に選出された。

 

 

長所 

広い肩幅に頑丈な体格。体脂肪率9%と均整の取れた胴体。腕が長く、手が大きい。

スナップでの出足が速い。ギャップを割る爆発力、横の動きとバランスにも優れている。QBを追いかける足の速さはある。

理想的な体重はないがパワフルな選手。上半身の強さと脚のドライブがあり、ブルラッシュで相手を押し込む。 強い土台でダブルチームを相手にできる。

ボールを見つける本能があり、叩くタイミングに優れている。スクリメージでパスを5回叩いていて、FGを3回、PATを1回ブロックしている。

ブルーカラーの選手で、笛が鳴るまで(時にはその後も)プレイするナスティさもある。強烈なタックルで仕留める。

通常はアウトサイドに入り、パス守備ではインサイドに入れるだけのバーサタイルさがある。

チームキャプテン

 

 

短所

オーストラリア出身でフットボール経験が浅くまだ未熟。

2ギャップ向きの角ばった体格。ギャップで勝てるクイックネス、ラインの反対サイドでプレイするクイックネスはない。エッジで勝てる2歩目のスピードはない。

どちらかと言えばランストッパー。身体能力というよりは、長さと強さでプレイしており、パスラッシャーとしては計算できない。ハンドテクニックもない。

出足のクイックネスと、リップムーブを抑えられると、ブロックを外すのに苦戦し、ボールキャリアーを漏らして走られてしまう。

読みと反応は平均並。

上半身が高くなる悪い癖があり、パワーを生かせていない。

4-3守備のDEには合わず、インサイドをやるのに必要なパワーも足りない。使い方の難しい中途半端な選手。

10月にACLを断裂してシーズンエンドになった。完全復活に1年くらいかかるかもしれないが、すでに24歳と若くはない。

 

 

総評

3年間先発しているキャプテン。オーストラリアからやって来て、大学ですぐに戦力となった。3-4と4-3守備どちらでも役に立つ。コンバイン時のメディカルによると来シーズンはプレイできる予定。パス守備の時は下がる、2ダウンの選手と見られるため、ドラフトの評価は低いかもしれないが、堅実な控えとして、先発できる可能性もある。4~5巡指名予想。

テクニックはまだ発展途上だが、でかくて強いアスリート。4-3守備のDTか、3-4守備のDEになると思われる。膝の怪我が指名状況に影響している。

 

 

似たタイプの選手

  • DT ジェフ・ズゴニーナ(元HOU)
  • DE ジギー・フッド(WAS)
  • DE デレク・ウルフ(DEN)

 

 

感想

先発DEマリク・ジャクソンがFAで移籍してしまったので、守備ラインはニーズでしたけど、この指名はリーチという声が多いですね。

ポテンシャルは高いものの、経験が浅くて未熟。そして怪我からの回復中。だいたい4~5巡予想の選手を、2巡の最後で指名するサプライズで、指名評価も賛否に分かれていますが、複数のチームが3巡で狙っていたという話も出ていたので、実際にはそこまでリーチという感じではなかったのかもしれません。

なんでもオーストラリア出身の選手がドラフトで指名されるのは3人目?らしく、2巡指名も過去最高なのだとか。オージーボールやラグビーリーグ経験者は、脚力を活かしたパンタードラフト外で活躍していますが(昨年は49ersのRBジャレッド・ヘインも話題になりました)、ゴトシスみたいな「大きな体格の守備選手が上位指名される」ケースは珍しいみたいです(2013年にシーホークスから5巡指名されたアラバマ大のDTジェシー・ウィリアムズもオーストラリア出身ですね)

ゴトシスは、オーストラリアの地元チームで18歳までプレイしていましたが、マイナー競技ゆえ、防具は借り物、練習は週に2時間という感じで、2011年のアメフト・ワールドカップでは1勝もできなかったそうです。自分がNFLで活躍することで、オーストラリアのアメフト人気を盛り上げたいと語っていました。

ドラフトの記事を読むと、ブロンコスのDLコーチ、ビル・コーラーが「俺にこの選手を育てるチャンスをくれ!」と頼み続けて指名が実現したそうですね。テキサンズでJJワットを間近で見てきたコーチが惚れ込んだ素材ということで、ちょっと期待が膨らんでしまいます。将来が楽しみですね。

 

 

ドラフト評価

  • B+ NFL.com
  • B- CBS Sports
  • C+ Yahoo Sports
  • C   SI.com
  • C   PFF
  • D+ Blecher Report
  • ?   Walter Football

 

 

動画

www.youtube.com

 

 

 

引用元