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ブロンコスのドラフト評価 2023 続

ブロンコスの2023年ドラフト評価の続きです。 

 

前回

ブロンコスのドラフト評価 2023

 

全体 Pos 名前 身長 体重 大学
2 32 63 WR Marvin Mims Jr. 5-11 183 Oklahoma
3 4 67 LB Drew Sanders 6-4 235 Arkansas
3 20 83 CB Riley Moss 6-1 193 Iowa
6 6 183 S JL Skinner 6-4 209 Boise State
7 40 257 C Alex Forsyth 6-4 303 Oregon

 

トレード

  • 獲得 2巡(63), 6巡(183) ⇔ 喪失 3巡(68), 5巡(139)
  • 獲得 3巡(83) ⇔ 喪失 4巡(108), 来年の3巡
  • 獲得 TE Adam Trautman, 7巡(257) ⇔ 喪失 6巡(195)

 

 

A- Chris Trapasso(CBS Sports

B+ A A A B

HCショーン・ペイトンとGMジョージ・ペイトンは少ない指名権ながら見事な仕事をした。63位のWRマービン・ミムズ指名には良いバリューがある。彼は縦の脅威になれる存在であり、キャッチ後には跳ねまわる。67位でLBドリュー・サンダースを指名できたのはまるで強盗(超お得)をしたようなものだ。もしチームが彼をパスラッシュで使うならなおさらだ。最終的にこのドラフトにおける守備で一番のスティールになるかもしれない。CBライリー・モスとS JLスキナーはハイレベルなセカンダリーの選手であり、Cアレックス・フォーサイスはラン攻撃で強力だ。最初から最後まで、どの指名も素晴らしかった。

 

 

B Eric Frotan(NBC Sports Edge

WRマービン・ミムズはコンバインで40ヤード4.38秒、RAS 9.41(運動能力の評価。最大が10.0)の数字を出して大きく評価を上げたが、私はその前から今年のレシーバーでトップ10に評価していた。彼のレシーブのうち16.2%は40ヤードを超えており、過去2年間はターゲット平均で13.5ヤードを稼いでいる。これらはどちらも全米1位の数字だった。

67位で指名したLBドリュー・サンダースを気に入っている。彼はLBジャック・キャンベル(ライオンズが1巡18位で指名)をわずかに抑えて私がトップに評価していたLBだった。アラバマ大学のエッジだった元5つ星の有望株で、アーカンソー大学ではオフボールのLBで使われながらSEC 2位のサック数を記録しており、ブリッツでも脅威になる。

CBライリー・モスは2021年のオールアメリカンに選ばれており、通算11個のインターセプトを決めているボールスキルがある。大学ではキャプテンを務め、コンバインではRAS 9.68の運動能力も記録している。

JLスキナーはハードヒットが売りのセーフティーで、今年のドラフトではポジションのトップ10に入ると評価していた。身長6-4(195cm)体重209(95kg)のサイズがあり、バスケットボール選手としても有望だった。私は彼と一緒にバスケをしたことがある。彼はまだ10代なかばだった時でも、年上の大学レベルの選手たちとバスケで対戦していた。高い身長と32インチの長い腕があり、2022年はターゲットになった時に相手QBのレイティングをわずか40.1に抑えている。

 

 

B Mel Kiper Jr. (ESPN

ドラフト前のトップニーズ:C, OLB, RB, DT, CB

ブロンコスはFAで大金を使い、RTマイク・マグリンチーとOGベン・パワーズを獲得しているが、昨年はリーグワーストとなる63個の被サックを許していたので、攻撃ラインの強化は必須だった。今年は(QBラッセル・ウィルソンとHCショーン・ペイトンのトレード獲得により)1巡と2巡の指名権を失っていたため、ドラフトの前にもっとも大きなニーズの補強を済ませている。

最初の指名権は3巡だったが、そこから2巡の終わりにトレードアップしてWRマービン・ミムズを指名した。ミムズはディープスレットであり、チームにフィットするものの、レシーバーはすでに数が揃っていて層の厚いポジションだった。

3巡のLBドリュー・サンダースとCBライリー・モスはどちらも良い選手だが、モスを獲得するために来年の3巡指名権を放出したのはマイナス評価になる。私はS JLスキナーを4巡に評価していたので、彼を6巡で指名できたのは良いバリューだった。

QBラッセル・ウィルソンの移籍1年目は残念な結果になったが、HCショーン・ペイトンが来たことで2年目は期待できるだろうか? 私は(すぐに優勝候補になるとまでは言えなくても)期待はできると思う。ブロンコスはドラフトできっちりと仕事をした。

 

 

B Doug Farrar(Touchdown Wire

ブロンコスも(ブラウンズと同じように)すでに旬が過ぎてしまったかもしれないQBを獲得するために多くの指名権を失ったが、彼らは残った指名権で見事な仕事をしている。WRマービン・ミムズは今年のクラスでは上位のディープレシーバーであり、もし彼がHCショーン・ペイトンのオフェンスですぐにキャッチを決めなかったとしてもそれは彼の責任ではない。

LBドリュー・サンダースはアラバマ大学に在籍していたが、パスラッシャーとして出場機会がなかったためアーカンソー大学に転校し、オフボールのLBにポジションを変更した。その経歴により二刀流のスキルセットを持つ面白い選手になっている。

CBライリー・モスはプロではセーフティーにコンバートされるべきだという意見があるが、試合テープを見ればそんな感じはしない。彼はクイックでアグレッシブなコーナーバックであり、時にビックプレイを許すことはあるものの、同じくらい相手レシーバーを消している。また、私はS JLスキナーを3巡に評価していた。

ブロンコスはひとつ大きな問題を抱えているが、それ以外はうまくいっている。ドラフトもそれに含まれる。

 

 

B- Pete Prisco(CBS Sports

ベスト指名:2巡 WRマービン・ミムズ

ミムズは飛ぶことができる。オクラホマ大学ではキャッチ平均20ヤードを記録しているので、QBラッセル・ウィルソンのパス攻撃を助けるだろう。

ワースト指名:QBラッセル・ウィルソン

1巡指名権を支払ってQBウィルソンをトレード獲得し、大型契約を結んでしまった。昨シーズンはその対価をはるかに下回る活躍しかできておらず、大きく衰えている可能性もある。HCショーン・ペイトンは彼を復活させられるだろうか?

内部情報

ブロンコスはトレードでQBウィルソンとHCペイトンを獲得したので、今年は1巡と2巡を持っていなかった。しかし、残りの指名権で良い選手を獲得している。素晴らしいとは言えないものの、手堅いドラフトだった。3巡のLBドリュー・サンダースは良い先発になれる資質を備えている。

 

 

C Luke Easterling(Athlon Sports

もっともスティールな指名:6巡 S JLスキナー

もっともリーチな指名:2巡 WRマービン・ミムズ

(要約)センターやガードを指名できたのに、レシーバーを指名している。3巡のLBドリュー・サンダースは手堅いバリュー指名だった。ライリー・モスは素晴らしい運動能力でCBとSをやれる多様性があり、6巡のJLスキナーはバーゲンだった。いくつかバリュー指名はあるが、5個しかない指名権のトップでレシーバーを指名したのは贅沢すぎる。もっと上位でOLを指名すべきだった。

 

 

C- FOX Sports

ブロンコスは(ドルフィンズからもらった)トップ指名をHCショーン・ペイトンを獲得するために放出しているが、最初の指名でWRマービン・ミムズを指名したのは驚きだった。3巡のLBドリュー・サンダースは1巡で指名されるかもしれないという予想もあったので、この指名にはバリューがある。これでチームは4年連続で攻撃ラインを1~2巡で指名していない。おまけとして、HCペイトンは古巣セインツからTEアダム・トラウトマンをトレード獲得しているが、彼はスティールになるかもしれない。

 

 

D Kristopher Knox(Bleacher Report

ブロンコスは1巡と2巡の指名権を持っていなかった。しかしながら、チームはトレードアップして2巡でWRマービン・ミムズを指名している。

WRミムズはたしかなディープスレットであり、QBラッセル・ウィルソンがダウンフィールドにパスを投げる助けになるだろう。しかし、ミムズは我々のボードで102番目の評価だったので、トレードアップしてまで指名したのは大きな驚きだった。

一方で、LBドリュー・サンダースは33番目の評価だったので、67位で指名できたのは良いバリューだった。

CBライリー・モスとS JLスキナーはすでに強いパス守備(パス1回の平均喪失ヤードで5位)の層を厚くするが、Cアレックス・フォーサイスの指名はニーズだった。

今年の指名は全体的につまらない。特にWRミムズが早い時期から期待どおりに活躍できなかった場合はなおさらだ。このドラフトの評価は今シーズンのQBウィルソンとHCショーン・ペイトンが成功できるかどうかで判断されるだろう。

HCペイトンが新しいチームでどれだけやれるかはまだ不明であり、今のところQBウィルソンのトレード獲得は失敗になっている。

 

 

B+ Rob Maaddi(AP

C+ Ryan Dunleavy(NY Post

C+ Mark Maske(Washington Post

C+ Danny Kelly(The Ringer

C DK Nation

C Charles McDonald(Yahoo Sports

F Evan Silva(Establish the Run

 

 

 

今年のドラフト評価はAからFまで混ざっていて差が激しいですね。

記事を読んでみると、QBラッセル・ウィルソンのトレード(今年の1巡と2巡指名権を支払った)も今年のドラフト評価に含まれており、このトレードのせいで評価が大きく下がっているケースも目につきました。

一方で、純粋に「指名した選手の評価」を重視している記事では、どちらかというと良い評価が多くなっていて、これが評価の差になっているのかなと思います。