2022年のNFLドラフト候補を紹介する2回目。
今年もダニエル・ジェレマイア氏の「トップ50」から、ドラフト候補となる選手たちの評価を確認します。
エッジ(DE/OLB)編 パート1は上位3人です
- 01位 エイダン・ハッチンソン(ミシガン)
- 06位 ケイボン・ティボドー(オレゴン)
- 14位 ジョージ・カーラフティス(パデュー)
- 15位 トレイボン・ウォーカー(ジョージア)
- 20位 ジャーメイン・ジョンソン2世(フロリダ州立)
- 21位 デビッド・オジャボ(ミシガン)
- 24位 アーノルド・エビケティ(ペン州立)
Daniel Jeremiah's top 50: 2022 NFL Draft prospect rankings 1.0
1位 Edge エイダン・ハッチンソン
Aidan Hutchinson / 身長6-7 体重260 腕32 1/8 / Michigan / シニア
理想的なサイズ、クイックネス、洗練により、ものすごい生産性を誇るエッジラッシャー。今シーズンはミシガン大学のDCマイク・マクドナルドのシステムで躍進した。パスラッシャーとしては、素早い第1歩と多様な手の動きでプレッシャーとサックを量産する。dip/rip(身体を下げて相手をかわす)のムーブ、クイックな手のスワイプ、ロングインサイドアーム・ブルラッシュ、スイムムーブで相手に勝利する。相手ラインマンが外側にセットしすぎているのを察知してインサイドに切り込む。相手の手首をつかんでコントロールする能力もある。ラッシュのトップにおけるエリート級の柔軟性(低い体勢でラッシュするための膝、足首、股関節の柔軟性)はないものの、フリーになってしまえば見事な爆発力で相手を仕留める。ラン守備ではアタックのポイントを保持し、バックサイド(反対側)での止まらない奮闘がある。ボサ兄弟(チャージャーズと49ersのパスラッシャー)と同レベルとまでは言えないが、そこまで大きな差もない。
1年目は控えで0サック、2年目は先発13試合で4.5サック、3年目は右足首を怪我してシーズンエンドという成績でしたが、2021年は62タックル、14サック、16.5ロスタックルの大爆発。テッド・ヘンドリックス賞(大学最優秀DE賞)など数々の賞に輝き、ハイズマン賞(大学MVP)の投票でも2位に入っています。
サイズ、運動能力、テクニック、熱心さを兼ね備え、どこに入っても活躍できるという即戦力のパスラッシャーですね。モックドラフトでは1巡2位のライオンズが地元のハッチソンソンを指名するという予想も見かけます。
97番
6位 Edge ケイボン・ティボドー
Kayvon Thibodeaux / 身長6-4 体重254 腕33 1/8 / Oregon / ジュニア
理想的なサイズ、長さ、爆発力がある。オレゴン大学のスキームでスクリメージラインを前後に動いていたが、主に立ったままエッジに入っている。スナップでのすばらしい爆発があり、内側の腕を繰り出してスペースを作り、相手に迫って仕留める。効果的なShake/bullのムーブで攻撃タックルに衝撃を与え動かすこともできる。ラッシュのトップにおいてやや足首の硬さがあり、エリート級の柔軟性は欠いている。ラン守備では、攻撃タックルやタイトエンドを簡単にブロックし、ボールを見つける。バックサイド(反対側)から追いつくスピードはあるが、奮闘にはムラがある。全体として、理想的な柔軟性はないものの、スピードとパワーのブレンドによりプロでも活躍できるはずだ。
高校では5つ星、全米6番目の有望株に評価されていたそうで、数多くの有名大学からオファーをもらいオレゴン大学を選択。2019年は1年目から9サックの活躍で注目されました。2020年は開幕戦で負傷して3試合を欠場し、3サックという成績でしたが、2021年は10試合で49タックル、7サック、12ロスタックルの活躍でオールアメリカンに選出されています。
サイズ、パワー、スピード、長さのあるアスリートですね。期待されたほどの活躍はできなかったとして、やや評価を落としている感じもあり、タックルの甘さ、テクニックの未熟さなども指摘されていますが、まだ若いので伸びしろには期待できそうです。ドラフトではトップ5で指名されるという予想も多いですね。
5番
14位 Edge ジョージ・カーラフティス
George Karlaftis / 身長6-4 体重266 腕32 5/8 / Purdue / ジュニア
素晴らしいサイズ、パワー、本能を備えているが、このポジションにおける理想的な長さは欠いている。パスラッシャーとしてのもっとも優れた武器は、スピードをパワーに変換できることだ。爆発的に発進し、手で攻撃タックルに衝撃を与え、パワーで通り抜ける。時にはアームオーバーやスピンムーブも見せている。QBがポケットから脱出しようとすると、まるでGPSシステムがあるかのようにその位置を察知する。最初の動きでブロックにつかまってもそこで諦めずにプレッシャーをかけ続ける。とはいえ、ラッシュのトップにおいて柔軟性のあるアスリートではない。ラン守備では、シングルブロックに対して簡単にエッジをセットし、ダブルチームに対してはギャップに突っ込んで分割する。全体として、彼は同じパデユー大学の先輩であるDEライアン・ケリガン(2021年はイーグルスに在籍。通算95.5サック)を連想させる。
ギリシャ生まれ。13歳の時に父親が心臓発作で亡くなり、母親の故郷であるアメリカのインディアナ州に移住。それまでギリシャでは水球をやってたそうです。
父親はギリシャ出身で90年代にマイアミ大学でアメフトをしていたという話ですが(ヘルメットが脱げた状態で)頭蓋骨に重傷を負って引退。頭には大きな手術の傷跡が残っていて、子供たちに「フットボールはやるな」と語っていたそうです。
しかし父の死後、14歳の時に初めてアメフトを経験すると、最初は苦戦したものの高校通算41サックを記録するまでになり、地元のパデュー大学に進学。1年目から全12試合に先発して7.5サックと活躍しました。2020年は怪我とコ口ナの影響で3試合の出場でしたが、2021年は12試合で41タックル、5サック、6.5ロスタックルを記録しています。
パワーと爆発力のあるパスラッシャーですね。大学では砲丸投げでも州のチャンピオンになっているそうです。腕の長さについては指摘されているので、計測は要チェックかもしれません。
5番
今年のエッジラッシャーは層が厚いと言われていますね。
ハッチンソンとティボドーの2枚看板だけでなく、1巡で指名されそうな候補が多くいるようです。
ブロンコスも(ボン・ミラーはトレードでラムズに移籍してしまったので)パスラッシャーは大きな補強ポイントになるかと思います。
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