ドラフト外で契約した新人選手の紹介、3回目。
攻撃ラインの2人です。
Pos | 名前 | 身長 | 体重 | 大学 | 契約金 |
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FB | Adam Prentice | 6-0 | 245 | South Carolina | $10,000 |
WR | DeVontres Dukes | 6-4 | 216 | South Florida | $1,000 |
WR | Warren Jackson | 6-6 | 219 | Colorado State | $10,000 |
WR | Branden Mack | 6-5 | 220 | Temple | $5,000 |
TE | Shaun Beyer | 6-5 | 248 | Iowa | $15,000 |
OG | Nolan Laufenberg | 6-3 | 312 | Air Force | $10,000 |
OT | Drew Himmelman | 6-9 | 317 | Illinois State | $25,000 |
LB | David Curry | 6-2 | 230 | Georgia Tech | $3,000 |
LB | Andre Mintze | 6-3 | 249 | Vanderbilt | $15,000 |
LB | Curtis Robinson | 6-3 | 235 | Stanford | $10,000 |
CB | Mac McCain III | 6-0 | 175 | North Carolina A&T | $20,000 |
P | Max Duffy | 6-0 | 181 | Kentucky |
OG ノーラン・ロウフェンバーグ
Nolan Laufenberg / 身長6-3 体重312 / Air Force / 22歳 シニア
高校では野球とバスケでも活躍していた。2017年は出場なし。2018年は全12試合のうち9試合に先発。ラン攻撃は1試合平均283.5ヤードで全米5位の成績だった。2019年は全13試合のうち12試合に先発してAll-MWに選出。ラン攻撃は全米2位の平均298.5ヤードだった。2020年もAll-MWに選出される活躍。ラン攻撃は全米トップの平均305.7ヤードを記録した。
エアフォースはコロラド州にある空軍士官学校ですね。過去にはLB Steve Russ(1995年 7巡)、LB Chris Gizzi(1998年 UDFA)、OL Ben Garland(2010年 UDFA)といった選手がブロンコスに在籍しており、現HCのトロイ・カルホーンも2003~05年にブロンコスのアシスタントだったという縁があります。
軍の学校はどこもですが、エアフォースのオフェンスはランが中心(2020年は1試合平均でラン52回 305.7ヤード)なので、ロウフェンバーグもランブロックの経験は豊富にありますが、パスプロはあまりやっていないようです。
腕の長さは32 1/4インチ。3シーズンで27試合の先発経験があるレフトガードで、まあまあ動けるようですが、ブロンコスのガードはすでに先発と控えが固まっているので、練習生で契約するのが目標になるかと思います。
Nolan Laufenberg is a OG prospect in the 2021 draft class. He scored a 6.39 RAS out of a possible 10.00. This ranked 413 out of 1141 OG from 1987 to 2021. https://t.co/SxGLRsyrqt #RAS via @Mathbomb pic.twitter.com/B9ZdsgqiSk
— Kent Lee Platte (@MathBomb) 2021年4月6日
OT ドリュー・ヒメルマン
Drew Himmelman / 身長6-9 体重317 / Illinois State / 24歳 Rシニア
長身すぎるタックルで、重心が高いためアンカーと反応速度で苦戦する。明らかに機能的なパワーが足りず、腕の長さをうまく使う能力もない。優れたアスリートなので、動きながらのブロックはだいたいこなすことができ、手を突いてレバレッジを得る方法も知っている。機能的なパワーを向上するまでは発展途上の有望選手でしかないが、それを実現するには練習生でしばらく過ごす必要があるかもしれない。7巡/ドラフト外予想
高校ではバスケと野球でも活躍。身長(2.05m)が高いため、大学に進む時はバスケをやるか迷ったがフットボールを選んだ。2016年はレッドシャツ。2017年はレフトタックルで9試合に先発。足の怪我で2試合を欠場している。2018年も11試合で先発。2019年は全15試合に先発してFCSのAll-Americanに選出。2020年はFCSのシーズンがキャンセルされたためプレイしていない。
イリノイ州立はDivision I FCS(FBSの下)に所属している大学ですね。大学ではTEをやる予定だったそうですが、怪我人の代わりで攻撃ラインをやることになって75ポンド(34kg)増量し、2017年からレフトタックルで35試合の先発経験があります。腕の長さは33 3/4インチでけして短くはないですが、身長の高さと比べるとそこまで長くもないです。学業優秀。
ブロンコスのドラフト外ではもっとも契約金が高額で、身長とポテンシャルも高いですが、下位のディビジョンで先発していて、2020年はまったくプレイしていません。おそらく今年どうこうという選手ではなさそうです。
71番レフトタックル
アーミー、ネイビー、エアフォースといった軍の教育機関は、学費等が免除される代わりに卒業後は最低5年間の軍務に従事することが義務となっているので、選手がすぐにNFLでプレイできないというケースがありますね。
有名な例だと、1970年代に活躍したカウボーイズの殿堂入りQBロジャー・ストーバックは、ネイビー(海軍士官学校)からドラフトで指名されましたが、NFLでプレイする前に5年間の軍務に就いています。
2010年にブロンコスと契約したOLベン・ガーランドも、エアフォースを卒業してから2年間は軍で働き、それからチームでプレイしていますね。
しかし時代が変わったのか、今では要望を出して認められれば、NFLでプレイするために軍務を延期してもらえることも増えていて、近年はすぐのプロ入りを認める傾向にあるようです(2017年には軍務の延期が禁止になったそうですが、2019年からまた許可されるようにポリシーが変更されました)
こうした時流もあって、今年は軍の学校を卒業した複数の新人選手(6人?)がNFLでプレイする許可を得ているそうで、ブロンコスのOGノーラン・ロウフェンバーグもその中に含まれています。
ちなみに先日、なぜか要望が認められなかったネイビー出身の新人選手(バッカニアーズと契約)が声明を発表していて、少し話題になっていました。エアフォースとネイビーではポリシーが違うのかもしれませんが、他の選手は認められているのに「どうして自分だけ?」と思ってしまう気持ちは理解できますね。
追記
その後、プレイする許可をもらえています。