2021年のNFLドラフト候補を紹介する5回目。
ダニエル・ジェレマイア氏の「トップ50」から、ドラフト候補となる選手たちの評価を確認します。
ワイドレシーバー編の1回目、上位の3人です。
- 02位 ジャマー・チェイス(LSU)
- 07位 デボンテ・スミス(アラバマ)
- 08位 ジェイレン・ワドル(アラバマ)
- 20位 カダリアス・トニー(フロリダ)
- 31位 トゥトゥ・アットウェル(ルイビル)
- 36位 テレス・マーシャル Jr.(LSU)
- 43位 イライジャ・ムーア(ミシシッピー)
Daniel Jeremiah's top 50: 2021 NFL Draft prospect rankings 1.0
2位 WR ジャマー・チェイス
Ja'Marr Chase / 身長6-0 体重201 / LSU / 20歳 ジュニア
試合のテープでは圧倒的な選手。大学では外側と内側(スロット)の両方に位置していた。上半身の強さと素早い足のコンビネーションでプレスカバレッジを打ち破る。スクリメージラインからの発進で相手をセパレートし、ボールが空中にある時にはさらにギアを上げて加速することもできる。巧みなルートランナー。密集でも減速せず、強い手でボールをつかみ取り、コンタクトを恐れずにプレイする。(WRとDBが奪い合う)50/50のボールにアタックして常に勝利する。キャッチ後にもっとも活躍する。当たり前のようにタックルをブレイクし、守備選手をミスさせることもできる。ボールがバックヒップにある時にいくつか落球はあったが、手に関しては何も心配はしていない。全体として、彼の攻撃スタイルを気に入っており、WRアンクワン・ボールデン(プロボウル3回選出)の足が速いバージョンだと思っている。
2年目の2019年にレシーブ84回、全米1位となる1,780ヤード、20TDの大活躍で、ブレトニコフ賞(最優秀WR賞)を獲得し、チームも全米王者に輝いていますね。この時の先発QBはジョー・バロウ、相棒にはWRジャスティン・ジェファーソンがいました。
しかし、2020年はコ口ナ禍により、オプトアウト(全休)して1年後のドラフトに備えると表明。1年間プレイしていないわけですが、2019年の時点ですでに評価が圧倒的だったこともあり、トップ5で指名されるという予想が多いです。
7位 WR デボンテ・スミス
DeVonta Smith / 身長6-0 体重170 / Alabama / 22歳 シニア
ガリガリに細いレシーバーで、長い腕、素晴らしいプレイスピード、傑出した手を備えている。シルクのようにスムーズなルートランナーであり、プレイクポイントのインとアウトで加速し、それにより優れた守備選手を相手にありえないほどのセパレート(間隔)を生み出す。自分の手に絶対的な自信があり、アンダーニースや中距離で(足を揃えることなく)走り抜けながらボールをキャッチできる。ジャンプ能力と長さによりハイポイントでスペシャルなキャッチを決めている。キャッチ後には第2のギアで加速し、驚くことにタックルをブレイクするタフさもある。ブロッカーとしても戦う。アラバマ大学の関係者は彼のキャラクター、練習態度、プロ意識を絶賛している。NFLでもすぐに大活躍できるはずだ。
2020年のハイズマン賞(大学最優秀選手)を獲得しているスター選手ですね。WRがハイズマン賞に選ばれるのは1991年のデズモンド・ハワード以来になるそうです。
2019年はレシーブ68回、1,256ヤード、14TDの活躍。2020年はいずれも全米トップとなるレシーブ117回、1,856ヤード、23TDを記録し、全米王者決定戦でもレシーブ12回、3TDの新記録でMVPに輝いています。
全体的な細さは少し気になりますが、トップ10で消えるのは間違いなさそうです。
8位 WR ジェイレン・ワドル
Jaylen Waddle / 身長5-10 体重180 / Alabama / 22歳 ジュニア
ややサイズの小さいレシーバーで、並はずれたスピードとプレイメイキング能力がある。外側と内側どちらもできる。リリースでの加速は超一流。あっという間に守備選手とのクッションを無効にし、ボールが空中にある時には第2、第3のギアで加速することができる。ランナウェイルート(QBから離れていくルート)でもっとも活躍するが、減速してQBの方に戻って来る能力も見せている。昨シーズンは手が向上したと思う(ミズーリ大学戦のクレイジーなキャッチを参照)。この10年間にプロ入りした中で、もっとも能力が高いキックオフ&パントリターナーのひとり(2019年のオーバーン大学戦を参照)。チーフスのWRタイリーク・ヒルほど強くはないが、プロで同じようなインパクトを与えることができるだろう。
2018年はフレッシュマンながらレシーブで848ヤードを記録し、パントリターンでも貢献。2019年はパントリターンで全米1位の平均24.4ヤード、キックオフと合わせて2つのリターンTDを記録するなど、SECの最優秀スペシャルチーム選手に選ばれています。
2020年は開幕から4試合連続で100ヤード以上をレシーブする活躍でしたが、第5週のテネシー大学戦で最初のキックオフをリターン中に右足首を骨折。シーズンエンドと言われながらも最後の全米王者決定戦で根性の復帰を果たし、その試合でレシーブ3回、24ヤードを記録しています。
アラバマ大学2人目のレシーバーになりますね。怪我の状態については気になりますが、WRタイリーク・ヒルと比較される素材ということで、今のところ1巡上位の指名予想が多いです。デボンテ・スミスよりも上に評価しているアナリストもいますね。
今年のドラフトもレシーバーの層は厚いと言われていますが、ブロンコスは昨年の1巡と2巡で2人も指名しているので上位指名はなさそうですね。
それにしても、アラバマ大学は昨年もWRジェリー・ジューディ(ブロンコス)とWRヘンリー・ラグス3世(レイダース)が1巡で指名されていますし、すごい層の厚さだなあと思います。
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