3つある3巡指名のラスト。
WRエマニュエル・サンダースのトレードで49ersからもらった指名権。
アーカンソー大学のDTマクテルビン・アジームを指名しています。
Denver Broncos select Arkansas Razorbacks defensive lineman McTelvin Agim at pick No. 95 in #NFLDraft. pic.twitter.com/gN0fyHgjkx
— 247Sports (@247Sports) 2020年4月25日
ブロンコスの守備ラインは先発DEデレク・ウルフがFA移籍したものの、トレードでタイタンズのDLジュレル・ケイシーを獲得し、先発DLシェルビー・ハリスも1年契約で残ったため、ニーズとしてはそこまで緊急ではなかったですね。とはいえ、将来の先発候補を指名しておく必要はありました。
HCファンジオ「最初は大勢いる中のひとりからスタートする。そこから彼がどう成長するか、どんな役割が合うかを見極めることになる」「彼には育成が必要だ。現時点においては明らかに完全な選手ではないが、彼が持っているいくつかの資質とポテンシャルを気に入っている。彼の能力を伸ばせれば、ロスターに残りチームに貢献できるだろう」
3巡31位(全体95位)
DT マクテルビン・アジーム
McTelvin Agim / 身長6-3 体重309 / Arkansas / 22歳 シニア
2018年までは主に守備エンドをプレイしていた。守備タックルとしてはまだ1年間しかフル先発しておらず発展途上。守備タックルとしてのテクニックや基礎はまだ発達段階であるが、守備エンドとしては手の使い方やボールを見つける能力などがあるので、成長が遅れているのは少し残念だ。より優れた1ギャップのペネトレーター(侵入者)になれるスナップのクイックネスがあり、優れたプランでもっと急ピッチにアタックできれば、活かせるラッシュ能力もある。アタックのポイントでNFLのパワーに耐えられるだけの強さはないので、ローテーションで4-3守備のタックルをやるには、強さとテクニックを向上させることが重要になる。3巡評価
2016年: 全13試合に出場。最後の5試合で先発した。
2017年: 守備エンドで12試合のうち11試合に先発。
2018年: 主に守備エンドで全12試合に先発。
2019年: 守備タックルで全12試合に先発。
高校ではシニアの年に24サックを記録。アーカンソー州でトップ、5つ星の有望選手と評価されていた。
2019年は体重を増やして守備タックルに移動した。
East-West Shrine Bowl(大学の東西オールスター戦)の練習で活躍して注目された。
最初の一歩が速い。元トップリクルート。伸びしろがある。
プレイの強さが足りない。テクニックが未熟。
2017年から3年連続でSECの学業優等生名簿に選ばれている。
40ヤードは4.98秒。ベンチプレス27回。
試合 | TKL | TFL | Sack | FF | FR | |
---|---|---|---|---|---|---|
2016 | 13 | 27 | 5.5 | 2.5 | 0 | 0 |
2017 | 11 | 37 | 7.5 | 2.5 | 2 | 0 |
2018 | 12 | 45 | 10.0 | 4.5 | 3 | 1 |
2019 | 12 | 39 | 8.5 | 5.0 | 1 | 1 |
計 | 48 | 148 | 31.5 | 14.5 | 6 | 2 |
TKL=タックル、TFL=ロスタックル、FF=ファンブル誘発、FR=同リカバー
指名評価
B+ Chris Trapasso(CBS Sports)
面白いスキルセットを備えているパスラッシュのスペシャリスト。長い腕に超アクティブな手がある。なめらかな体格をしている。ラン守備では許容される以上に押し流されてしまうが、現代のNFLではサブパッケージのパスラッシュで活躍できるだろう。ブロンコスは優れた若い守備ラインを手に入れた。
B+ Steven Ruiz(For The Win)
この選手はあまり深く調べていなかったが、彼はフィジカルに恵まれた守備タックルであり、これからはHCファンジオがコーチすることになる。これは良いコンボだ。
B Mike Tanier(Bleacher Report)
長所:ショートエリアのクイックネス、バースト
短所:テクニック、一貫性
アジームは過去2年間で9.5サック、18.5ロスタックルを記録しており、キャリア通算で6回のファンブル誘発を決めている。体重309ポンドの身体にショートエリアでの瞬発的なクイックネスがあり、最初の2歩で相手に勝つとそこからRBやQBへと爆発し、しばしばパワフルな一撃でボールをファンブルさせる。しかしながら、こうしたビックプレイはたまにしか見られず、それ以外は消えている時間が長い。
アジームはNFLのチームがドラフトしたがるような選手だ。チームは彼の長所を最大限に活用できると考える。その推論に基づくと、アジームには(特に山積みになっているブロンコスの守備ラインにおいては)高い伸びしろがある。この指名はややリーチだったかもしれないが、ここでポテンシャルに賭けて少しギャンブルするのも悪くはない。
B- Eric Edholm(Yahoo Sports)
これは間違いなくHCヴィック・ファンジオの指名だ。ドラフト前の準備が進むにつれ、コーチたちはより多くのスカウト作業に参加するようになり、そこでアジームの低い重心、卓越したモーター、優れた手と素晴らしいパワーに気がついた。その結果、アジームの前評判は少し上昇していたように見えた。高校では一流選手と評価されていたが、アーカンソー大学のプログラムではその才能を開花できなかった。ファンジオならアジームの能力を最大限に活用できるだろう。
この指名は2巡くらい高かったと思う。彼はDEデレク・ウルフの穴を埋める存在になれる可能性はあるかもしれないが、まだ未熟であり、5巡くらいで指名されるべき選手だった。ブロンコスのドラフトは全体的に気にいっているが、この指名は違う。