ブロンコスのドラフト1巡5位指名は
ノース・カロライナ州立のDEブラッドリー・チャブとなりました。
With the #5 overall pick in the 2018 #NFLDraft, the @Broncos select Bradley Chubb (@astronaut)!
— NFL (@NFL) 2018年4月27日
📺: NFLN/FOX/ESPN pic.twitter.com/ECxusYmkHC
モックドラフトでは、2位ジャイアンツや4位ブラウンズの指名予想が多かった選手ですね。5位まで残っているかは微妙と思われましたけど、4位ブラウンズがやや驚きのCBデンゼル・ウォードを指名したことで、ブロンコスの指名まで落ちてきました。
エルウェイの話によると、いくつかのチームからトレードダウンの話があり、12位のビルズとは合意寸前までいったそうですが、5位で予想外のチャブが残っていたため、そのまま指名することになったそうです。
どちらかと言うと、4-3守備のDE向きとも言われていましたが、HCヴァンス・ジョセフは「完全にフィットする。我々にはプランがあり、彼はOLBをやることになる」と語っています。
1巡 5位(5)
DE ブラッドリー・チャブ
Bradley Chubb 身長6-4 体重269 シニア N.C. State
高校まで
父親、兄弟も大学フットボールで活躍している。今年のドラフト候補、ジョージア大学のRBニック・チャブはいとこにあたる。
1864年にチャブ家の先祖ヘンリー・チャブがジョージア州にコロニーを興し、彼の名前からチャブタウンと命名された。
高校ではDEとLBのハイブリッドだった。ジュニアの時に膝を怪我してシーズンの大半を欠場している。ESPNから全米49位のOLBと評価されていた。
2014年
LBとして主にスペシャルチームでプレイした。
2015年
春の練習でOLBからDEに移動して、全13試合に先発した。チーム2位のロスタックル12個、5.5サックを記録している。ファンブル・フォース3個はチームトップだった。
2016年
チーム・キャプテンに選ばれた。体重を25ポンド増量した。
FBSで4位のロスタックル22個を決めた。この数字はノースカロライナ州立大学で、マリオ・ウィリアムズ(2006年1巡)に次ぐ史上2位の記録だった。
10サックは全米49位、リーグで4位の記録だった。
2017年
10サック、FBS2位のロスタックル26個を記録した。通算サック数とロスタックル数でマリオ・ウィリアムズの大学記録を更新している。
クレムゾン大学戦で、相手QBの腰にあったタオルを3回むしり取り、試合中に揉めるトラブルがあった。反則はとられていない。本人によると他の試合でも前からやっていたが問題にならなかったという話。
2017年はオールアメリカン(1stチーム)、オールACC、ヘンドリックス賞(最優秀エンド)、ブロンコ・ナグルスキー賞(最優秀守備選手)などを受賞した。
大学で3年間の先発経験があり、2年連続で10サックを記録している。
大学の先輩DEマリオ・ウィリアムズの背番号「9番」を継承して着ていた。
40ヤードは4.65秒(DE3位)だった。Sシャトル4.41秒(4位)、3コーンドリル7.37秒(10位)、垂直飛び36インチ(2位)、立ち幅跳び121インチ(3位)、ベンチプレス18回を記録している。
概要
ハイエンドな身体能力、何年間もの実績、オッズ(3-4)とイーブン(4-3)どちらのフロントでもプレイできる万能さがある。昨年は大学に残り、パワーを向上させた。そのモーターと運動能力でスナップのたびに活躍し、プロでもすぐに結果を出せるだろう。ドラフトの上位で指名され、早くから先発し、何度もプロボウルに選ばれる選手になるはずだ。
長所
それらしい体格をしている。長い腕、分厚い胸、鍛えられた肩、太い脚がある。サイズと運動能力の良いコンビネーションがある。ワイドなベースでエッジをセットしホールドする。ギャップから侵入してプレイを大きく邪魔する。ダウンブロックに対抗する。凶暴で容赦ない。元気な足でプレイする。バックサイド(反対側)を防ぎ、そこからプレイの起きているサイドまで追いかける。最後までプレイし、ダウンフィールドまでタックルする。コンタクトで足を動かし、激しく当たるタックラーである。積極的にボールを奪おうとする。2ポイント・スタンス(OLB)のプレイ経験がある。後ろに下がり、ヒップをロールさせてパスカバーすることができる。優れたボディー・コントロールがある。大学で優れた攻撃タックルと対戦してきた経験がある。ラッシュのアプローチが成熟している。テクニックは向上している。スタブ・ムーブ(腕を突き出す)で攻撃タックルのパスプロを崩す。手の動きがクイックで優れており激しい。パンチを繰り出してエッジを破壊する。ツイストで脅威になる。攻撃タックルのインサイド・エッジをぶち抜く。
短所
初動の手の使い方、スワイプ・ムーブを向上する必要がある。ラッシュの勢いが出る前にタックルしてしまう。ヒップの方向転換はうまくない。トップ・ヘビーになる時がある。プレイを制御する必要がある。もっと膝の曲げを向上できれば、よりスピードをパワーに変換できる。最初のコンタクトに関わり過ぎて、ボール・キャリアーを見失う。ダウンブロックの察知を向上し、もっと早くアタックする必要がある。相手のリーチ・ブロックで消されてしまうことがある。パットレベルが高いために、コンタクトでのバランスに一貫性がない。アタックのポイントにおいて、相手のブロックをはずすタイミングを向上する必要がある。
似たタイプの選手
クリス・ロング(PHI)、キャメロン・ジョーダン(N.O)、チャンドラー・ジョーンズ(ARI)、ジョーイ・ボサ(LAC)
試合 | Tackles | Loss | Sacks | INT | FF | |
---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 2 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2015 | 13 | 66 | 10.5 | 5.0 | 1 | 2 |
2016 | 13 | 56 | 21 | 10.0 | 0 | 3 |
2017 | 12 | 72 | 23 | 10.0 | 0 | 1 |
40 | 198 | 54.5 | 25 | 1 | 6 |
以前に紹介したダニエル・ジェレマイア氏の選手評価はこちら
指名評価
新しいものがあれば後から追加します
A+ CBS Sports
この指名を気に入っている。ボン・ミラーとのコンビは、相手QBにとってタフなものになるだろう。
個人的にはRBセイクオン・バークリーが今年のドラフトでベストの選手だと思っているが、チャブがベストだという者もいる。いずれにせよ、チャブはベストの守備選手であり、彼を5位で指名できたのには素晴らしいバリューがある。この指名にはA+以外の評価を与えることができない。チャブとボン・ミラーはAFC西地区で脅威となるだろう。
A Chad Reuter(NFL.com)
チャブはチームのボードでもっともバリューのある指名だった。彼をボン・ミラーの反対側に配置すれば、デマーカス・ウェアがいた頃の恐ろしいディフェンスを取り戻せるだろう。QBはケイス・キーナムとの2年契約があるので、ここでは指名せず、パクストン・リンチにはまだ先発として成長するチャンスが与えられる。
A Luke Easterling(Draft Wire) NEW
予想外に落ちてきた指名。ブロンコスはボン・ミラーの相棒として、今年のドラフトでベストのパスラッシャーを獲得した。チャブは完全な選手で、エッジをセットしランを邪魔する一方で、パワーと一流のテクニックでポケットを破壊しQBを捕らえることもできる。彼はジャイアンツの2位で指名されていたかもしれなかったので、この指名にはバリューがある。
A Yahoo Sports NEW
ボン・ミラーの話によると、チャブは彼自身とカリル・マックを合わせたような選手らしい。もしそれが僅かでも真実ならば、全体1位で指名されてもおかしくなかっただろう。チャブは2年連続で10サックを決めており、ドラフトで最初に指名される守備選手だと予想されていた。その選手がブロンコスのもとに落ちてきた。
A- Pro Football Weekly NEW
ブロンコスはこれまでのやり方を変えず、ボン・ミラーの相棒となる選手を獲得した。OLBシェーン・レイの将来はどうなるのか、それは分からない。しかし、チャブはハイエナジーなラッシャーであり、エッジからのプレッシャーをもたらして、ボン・ミラーのキャリアを助けてくれるだろう。もし並はずれたトレードの申し出がなかったのなら、この指名は理にかなっている。
A- Dan Kadar(SB Nation) NEW
チャブが5位まで残っていたのは驚きだった。ブロンコスは近年のドラフトで守備を強化し続けてきており、チャブの指名もそれに倣うものだ。彼はパスラッシュでもラン守備でも活躍できる。
しかしながら、チームは(QBケイス・キーナムを獲得した今でも)どこかの時点で将来のQB問題を解決しなければならない。攻撃ラインも補強する必要がある。もしかしたらドラフト2日目以降で指名するのかもしれない。
B+ Andy Benoit(SI.com)
ブロンコスがスーパーボウルに勝利した時、ボン・ミラーの反対側にはデマーカス・ウェアがいた。おそらくチームは、チャブがウェアのようになれると評価したのだろう。そうでなければ、昨年の2巡指名DEデマーカス・ウォーカーや、2015年の1巡OLBシェーン・レイがいるのに指名したりはしないはずだ。ブロンコスは、あちこち改善するのではなく、いくつかのポジションを強化する方向に進んでいる。
運動能力的には昨年の1位指名DEマイルズ・ギャレットに匹敵するが、チャブには見事な発進、パスラッシュの高度なアプローチ、容赦ないモーターがある。また、3-4守備のOLBに入り、スペースで持ちこたえるだけの運動能力もある。
チャブは、いちかばちかのサック・スペシャリストになってしまう懸念がある。優れたランストッパーではないため、数シリーズやられると消耗してしまい、1試合に3サックを決める試合があったかと思うと、その後は存在が消えてしまう。チャブとボン・ミラーは恐ろしいコンビになるので、とりあえずはサックに期待して、それ以外のことは後で心配することもできる。
問題は、ブロンコスはオフェンスの補強を必要としている点だ。ボードには攻撃の武器になる素晴らしい選手が残っていて指名することもできた。選手はA-だが、指名プランはD-なので、合わせてC評価ということになる。
ハイライト動画
Bradley Chubb || "Best Player in 2018 NFL Draft" ᴴᴰ || Official NC State Highlights - YouTube
主な引用元
NFL Draft & Combine Profile - BRADLEY CHUBB | NFL.com
NC State Athletics - Bradley Chubb - 2017