ドラフト候補の評価、15回目はRB編。
ダニエル・ジェレマイア氏のトップ50から、これまで省略していたRBの評価をまとめて確認します。
今回は、1位のセイクオン・バークリー、12位のロナルド・ジョーンズ2世、15位のダリウス・ガイス、28位のソニー・ミシェル、49位のニック・チャブ、50位のケリオン・ジョンソン、2.0版で新たにランクインしている新47位のラシャード・ペニーです。
Daniel Jeremiah's top 50 prospects for 2018 NFL Draft - NFL.com
1位 RB セイクオン・バークリー
RB Saquon Barkley, 6-0, 233, Penn State
ここ数十年のドラフトで、もっともダイナミックなRBのひとり。鍛えられた頑丈な肉体に、筋肉のついた、とても分厚い下半身がある。インサイドのランでは、迷ったり止まることなく、素早くスクリメージラインに迫り、爆発的にホールを駆け抜ける。アウトサイドへ走る時には、信じられないような横へのバーストがある。ストレッチのランでもっとも活躍できる。足をしっかりと地面に付けて奥へと走る時、その不意の動きには非凡なものがある。相手と当たる際、滅多に肩を下げないが、下半身の強さがあるのでパワーでタックラーをはずすことができ、激しいスティフアーム(腕で守備選手を倒す)も備えている。ホームランを狙える一流のスピードがあり、セカンドレベル、サードレベルで減速することなく守備選手をかわすことができる。レシーブでも武器になれる。外に位置して、楽にレシーバとしてルートを走ることができる。良い手を持っている。NFLで最高のRBになれる可能性がある。
1巡トップ5評価。40ヤードは4.40秒。コンバインではどの種目でも凄い記録を出していて、その評価を不動のものにしていますね。
12位 RB ロナルド・ジョーンズ2世
RB Ronald Jones II, 5-11, 205, USC
今年のドラフトでもっとも爆発的な選手のひとり。サイズとスタイルがRBジャマール・チャールズに似ている。インサイドのランでは、とてもアグレッシブにスクリメージ・ラインをアタックし、狭いところで守備選手を避けることができる。下腿(脚の下部)のドライブによるパワーでタックルをブレイクし、激しいスティフアームも備えている。カットバックのレーンを察知する優れた感覚があり、並はずれた縦へのバーストも見せている。アウトサイドのランでは簡単に周囲をまわり、スペースでうまく逃げる。一流のブレイクアウェイ(離脱)スピードがある。レシーバーとしてもブロッカーとしても成長を見せている。以前は苦戦していたが、昨年の秋にはより楽にパスをキャッチしていた。パスプロの意識はあるが、それでもまだ判断の悪い時がある。ボールに触れるたびにスコアを決める怖さがあり、彼のタフネス、パス攻撃における伸びしろも気に入っている。
1~2巡評価。40ヤードは4.65秒でしたが、走っている途中にハムストリングを痛めてしまいました。正確なタイム測定はプロデイまで待つことになります。
15位 RB ダリウス・ガイス
RB Derrius Guice, 5-10 4/8, 224, LSU
とてもシフティーなランニングバックで、優れたクイックネスとパワーがある。分厚くがっちりと鍛えられ、とても低いパッドレベルで走る。インサイドのランではホールを突き進み、ジャンプ・カットを使う前に一時停止する。真っすぐに走り出してさえしまえば、セカンドレベルで守備選手を見つけ、コンタクトで肩を下げる。コンタクトでの優れたバランスがある。エリートクラスのトップスピードはないが、短い距離でのクイックネスは傑出している。外側のランでも効果的だが、インサイドを走る方がより合っている。大学ではパス攻撃であまり活用されていなかったが、十分なボールスキルは見せていた。パスプロではもっと堅固になる必要がある。彼にはパワーとクイックネスのナイスなブレンドがある。プロで馬車馬のように走れる。
1~2巡評価。40ヤードは4.49秒。2017年はずっと怪我に悩まされながら走っていたそうで、「本当の実力を知りたければ2016年の映像を見ろ」という話です。
28位 RB ソニー・ミシェル
RB Sony Michel, 5-10 5/8, 214, Georgia
今年のドラフトでもっとも気に入っている選手のひとり。ランニングバックとしては完璧な体格をしており、パワー、クイックネス、捕まらなさのナイスなブレンドがある。インサイドのランではとても捕まりにくく、理想的なパッドの高さで走る。コンタクトでは肩を下げ、誰もいない時にはスペースを生み出す。周囲をまわるだけの能力があり、ホームラン級のスピードは欠いているものの、後ろから捕まることは滅多にない。パス攻撃ではルートをきっちりと走り、ボールをスムーズにキャッチする。パスプロではとても断固としている。全体として、彼は多くの面でRBカリーム・ハント(チーフス)を思い出させ、プロでも同じようなインパクトを残すことができると思う。
1~2巡あたりの評価。40ヤードは4.54秒。2015年は同学年のニック・チャブの控えでしたが、チャブが膝の重症でシーズンエンドになると、先発として活躍しました。2016年からはチャブの控えとしてコンビで活躍しています。
49位 RB ニック・チャブ
RB Nick Chubb, 5-10 7/8, 227, Georgia
パワフルに鍛えられたランニングバック。両タックルの間を走る時にもっとも活躍できる。優れた視野がある。走る時のパッドレベルは高いが、コンタクトでの信じられないバランスがある。守備選手はホールで当たり前のように跳ね返され、彼はいつでもさらにヤードを稼ごうと戦う。外側のランでは、コーナーをまわる理想的な突然のクイックさはないが、真っすぐに走り出してさえしまえば簡単には倒されない。ホームラン級のスピードはないが、二塁打くらいのランをたくさん積み重ねる。パス攻撃では強くて頼れる手があり、パスプロの機会は少ないながらも信頼できる。彼は若いころのRBジョナサン・スチュワートを思い出させるが、スチュワートほどのバーストはない。
2~3巡くらいの評価。2015年に膝の重症でシーズンエンドになりましたが、翌年から先発に復活。ソニー・ミシェルとのコンビで活躍しています。コンバインでは膝の状態が注目されながらも、40ヤード4.52秒、ベンチプレス29回、垂直飛び、立ち幅跳びでも優秀な記録を出して評価を上げたようです。
50位 RB ケリオン・ジョンソン
RB Kerryon Johnson, 5-11 4/8, 213, Auburn
とても生産性の高いランニングバック。素晴らしい我慢、視野、ストップ&スタートのクイックネスがある。ブロックが完成するまで待ち、とても滑らかなジャンプ・カットを使って、スクリメージラインを突き抜ける。彼の走るスタイルは、スティーラーズのRBレベオン・ベルをとても連想させる。エリート級のトップスピードはないが、十分に速い。うまく肩を下げ、パワーで守備のセカンドレベルやサードレベルを突き進む。スクリーンでとても効果的。パスプロの意識に優れ、相手に正対し続ける。昨シーズンはずっと怪我に悩まされていたが、それでも出場し続けた。彼の走る能力を気に入っており、プロでもすぐにインパクトを残せると思う。
1~2巡評価。コンバインでは40ヤードを走らず、そのスピードが注目されていましたが、先日のプロデイで4.54秒(非公式)を記録しているようです。
新47位 RB ラシャード・ペニー
RB Rashaad Penny, 5-11, 210, San Diego State
サイズ、スピード、生産性の理想的なブレンドがある。大学では攻撃で多くの仕事をしており、ヘビーに使われても耐えられることを証明している。インサイドのランでは素晴らしい視野がある。守備選手をやっつけることは少ないが、コンタクトで衝撃を吸収してさらにヤードを稼ぐ。周囲をまわれるだけのスピードがあり、オープン・フィールドに出ればギアを加速して最後まで走ることができる。小刻みな動きはないが、堅固なスティフアームがある。ナチュラルにパスをキャッチできるが、パスプロではあまり使われておらず、この分野は成長するのに時間が必要になる。キックオフ・リターナーとしてずっと超活躍してきた。
2~3巡評価。40ヤードは4.46秒。2017年はディビジョンI FBSで全米トップの2248ヤードを走って、ハイズマン賞投票の5位に入っています。
今回でトップ50(1.0版)の全選手が終了しました。
あともうちょっとだけ続くかもしれません(汗)