ブロンコスの2014年ドラフト指名選手紹介、2回目になります。
2巡指名でブロンコスはトレードアップ。元の2巡31位から、49ersの2巡24位まで7つ上がりました。放出した来年の4巡指名権をどう見るかにもよりますけど、バリュー的にはまあ普通の取引きだったのかなという感じがします。安くはないですけども。
このトレードの直後、2巡25位のドルフィンズもトレードダウン。31位に下がったばかりの49ersが(ブロンコスから貰った2巡と5巡を引き換えに)25位へと再浮上してきました。結果的に見ると、49ersは24位から25位に1つ順位を下げ、7巡指名権を出しただけで、来年の4巡指名権を手に入れた計算になります。うーん、上手いですねえ。ちなみに、49ersは25位でRB Carlos Hyde、ドルフィンズは31位でWR Jarvis Landryを指名しています。
ということで、ブロンコスがトレードアップして指名した選手は!
2巡24位(全体56番目)
WR コーディー・ラティマー
- 名前: Cody Derek Latimer
- 身長: 6-3 (1.91m)
- 体重: 215 (98kg)
- 大学: Indiana
- 年齢: 21歳 (1992年10月10日)
- 学年: ジュニア
- 腕の長さ: 32 5/8インチ (82.8cm)
- 手の大きさ: 9 5/8インチ (24.4cm)
- 40ヤード: 4.44秒 / 4.38秒
- 10ヤード: 1.55秒
- 20ヤード: 2.59秒
- 20ヤードSS:
- 3-Cone Drill:
- Vert Jump: 39インチ (0.99m)
- Broad Jump:
- ベンチプレス: 23回
大学の成績 [スタッツ]
- 2011年 Indiana 8試合 12回 141ヤード (11.8) 2TD
- 2012年 Indiana 12試合 51回 805ヤード (15.8) 6TD
- 2013年 Indiana 12試合 72回 1,096ヤード (15.2) 9TD
評価
概要
高校では主にバスケットボールをやっていた。フットボール選手としては2シーズンで、レシーバー、ディフェンシブ・バック、キック・リターナーを経験した。
2011年は8試合に出場(先発2試合)、最後の3試合はヘルニアの手術で欠場した。2012年は12試合に出場(先発10試合)している。
2013年は全12試合に先発。第6週のミシガン州立大学戦で足を怪我して、そこからは怪我と戦いながらプレイし続けたが、チームのリーディング・レシーバーになった。スペシャルチームでは8タックル、1ファンブル・リカバーを記録した。
2012年と2013年の2ndチーム・All-Big Ten選出。
2014年1月の寒い日、ラティマーが走っていると左足にポキっという感触があった。X線検査で第5中足骨(小指の根本)の骨折が判明し、1月19日に手術を行った。この怪我により、2月のコンバインではベンチプレス(23回)のみに参加した。
3月26日のプロデイでは、怪我が完治しないままのワークアウトながらも、40ヤード4.44秒(4.38秒という記事もあり)、垂直跳び39インチを記録するなど多くの注目を集めた。
長所
厚みのあるアスリート体型に、スピードと機敏さのコンビネーションを備え、ルートランナーとして相手をセパレートでき、スペースでも密集でもキャッチ後にプレイを継続できる。ソフトな手を持ち、伸ばしてボールを引き寄せる。身体をうまく位置して、乱れたパスにもアジャストできる。肉体的な強さと機敏さを持ち、守備のプレスを打ち負かすレシーバーになれる。進んでランブロックをやり、技術的に向上できる余地もある。
サイズがある。Jab Step(バスケで相手の反応を見るために踏み出すステップ)を使って上手くルートに出たり、相手のジャムに対抗する。スラントや、Post-up(バスケで守備を背中にしたポジション取り)で投げられるパスでは、その体格と身体能力で守備選手をセパレートできる。ベンチプレス23回はWRでトップの数字。キャッチできる範囲が広い。ソフトで信頼できる手を持つ。キャッチ後の強さがある。3年間で優れたブロッカーに成長した。
短所
集中力の欠如が落球につながる。相手をセパレートできても、縦へのセカンドギアの加速はないので、守備の奥を脅かし続けるのは難しい。ルートの正確さを欠くことがある。ヒッチやカムバックのボールに戻るルートも向上する必要がある。
ルートを走る再に下半身の堅さが見られる。素早い反応のアスリートではないため、アスレチックなCBから逃れるのに苦戦するかもしれない。相手を突き離す縦へのスピードはない。キャッチ後の機敏な動きはなく、相手をミスさせて抜くことはできない。フットボール経験が浅い。
総評
とても鍛えられ、確かな手を持つ、ウエスト・コースト攻撃ポゼッション・レシーバー。高校では優れたバスケット選手であり、跳躍力、ボデイ・コントロール、手と目の協調関係からもそれが見て取れる。理想的な爆発力や加速、柔軟性は欠いている。スラントのパスや、ゾーン守備をやぶる競り合いのキャッチ、レッドゾーンでの活躍などで役に立つかもしれない。第3レシーバーが限界。(NFL.comは4-5巡指名予想での評価になっています)
似たタイプの選手
- WR Keenan Allen (S.D)
- WR Anquan Boldin (S.F)
感想
ドラフト前に評価が急上昇した選手ですね。怪我でコンバインにほとんど参加できなかったのもあって、当初は5巡指名くらいの評価でした。インディアナ大学が弱小で注目度が低かったのもマイナスだったようですね。
それがプロデイのワークアウト後には、1巡下位から2巡上位くらいの評価になっていたと思います。なのでブロンコスの指名は、まあまあバリューピックだったとされていますね。
指名後にラティマーは「ブロンコスからの接触がなかったので驚いた」と語っていましたけど、エルウェイは会見で「21位のパッカーズがWRを指名して、そろそろ(トレードで)動く必要を感じた」、「今年のWRでは断トツでランブロックが素晴らしい」と語っていたので、密かに狙っていたのだろうと思います。
ESPNのマクシェイが「4試合で落球が1つしかなかった」と言っていたのですが、大学のコーチも同じことを話していたそうなので、シュア・ハンドは期待できそうですね。あと、インディアナ大学はノーハドル攻撃をやっていったそうなので、ブロンコスでプレイするのにはプラスになりそうです。
フットボールは実質5年しかやっていないので、まだ未熟な部分もあるようですけど、オフに加入したWRエマニュエル・サンダースは、どちらかと言うとインサイドの方が向いている選手らしいので、将来的にラティマーにはデッカーの穴を埋めるような選手になってほしいですね。
ちなみに、指名された時にスーツ姿ではなく、ゆるーいカーディガン?を着ていたのは、1日目にスーツを着てて汗だくになったので、2日目はリラックスできる服装にしたそうですw あとデンバーに来た時に着ていたオレンジのシャツは、指名後に買ったものではなく、高校の卒業パーティーで着たものが偶然バックに入っていたそうです。
ドラフト指名評価
- A Pete Prisco (CBS Sports)
- B Michael Schottey (Bleacher Report)
動画
ハイライト動画
All-B1G WR Cody Latimer - YouTube
ミズーリ大学戦 (8回 136ヤード 1TD)
Cody Latimer - Indiana WR - 2013 Missouri Game ...
引用元: [NFL.com] [CBS Sports] [IUHoosiers.com]
- 1巡 CB ブラッドリー・ロビー
- 2巡 WR コーディー・ラティマー
- 3巡 OT マイケル・スコフィールド
- 5巡 LB レーミン・バロー
- 6巡 C マット・パラディス
- 7巡 LB コーリー・ネルソン
- ドラフト外FA選手