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ドラフト候補 追加2

2021年のNFLドラフト候補を紹介する19回目。

ダニエル・ジェレマイア氏の「トップ50」から、ドラフト候補となる選手たちの評価を確認します。

 

3.0版の追加選手、下記の3人です。

  • 新39位 CB アサンテ・サミュエル Jr.(フロリダ州立)
  • 新44位 C クイン・マイナーズ(UWW)
  • 新49位 CB イライジャ・モールデン(ワシントン)

 

Daniel Jeremiah's top 50: 2021 NFL Draft prospect rankings 3.0

 

 

新39位 CB アサンテ・サミュエル Jr.

Asante Samuel Jr. / 身長5-10 体重180 / Florida State / ジュニア

素早い足、信頼できる目、素晴らしい手を備えている小型のコーナーバック。オフカバレッジ(相手から離れてカバーする)でもっとも活躍できる。素早く流れるようなペダルがあり、とても効率的なプラント/ブレイク(ペダルからのブレイク)で、自分よりも前に投げられたパスに対応する。ルートの理解に優れており、予期してボールを奪える位置に入ることができる。縦のパスではサイズの大きい相手にやられることがあるものの、いつでも適切なポジションにいる。ラン守備でのフィジカルさはないが、しっかりと相手を包んで地面に倒す。とても優れたフットボールIQがあり、外のアウトサイドでも内のスロットでも先発できるスキルセットを備えている。

 

父親は2003年にペイトリオッツから4巡で指名されて活躍し、プロボウルにも4回選出されているCBアサンテ・サミュエルですね。その血を受け継いでいるジュニアも高校では4つ星、全米25位の有望選手に評価されていたそうです。

2018年は1年目から全12試合に出場して3試合に先発。チームトップの9パス防御を記録しています。2019年は全12試合に先発して48タックル、1インタ、全米8位となる14パス防御を決める活躍でした。

2020年は31タックル、チームトップの3インタと6パス防御を記録してAll-ACCに選出。開幕から8試合に先発しましたが、コ口ナで2試合が中止になったこともあり、11月の終わりにオプトアウトを表明してシーズンを終えています。

サイズが小さいのでプロではスロット向きと言われていますが、アウトサイドでもやれるという評価もあるようですね。マンカバーを得意としていて、ゾーンはあまり経験していないそうです。大きい相手にやられる、相手をつかむ反則が多いといった短所も指摘されています。

父親は(ほぼ同じサイズながら)小さくても活躍できることを証明しているので、息子も同じことができるのか注目ですね。2日目くらいの指名予想が多いようです。

 

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新44位 C クイン・マイナーズ

Quinn Meinerz / 身長6-3 体重320 腕33.3 / Wisconsin-Whitewater / RSジュニア

ユニークな評価の選手。2020年はコ口ナ禍でシーズンがキャンセルされたため、プレイしていない。しかし、秋はトレーニングに励み、1月のシニアボウル(シニア選手のオールスター戦)では別人のような姿を見せている。シニアボウルではセンターとガードに入った。内側のラインマンとしては見本のような体格、パワー、運動能力を備えている。2019年のテープを見ると、彼の卑劣さとフィジカルさを気に入ったが、ラン攻撃でもパスプロでもいくらかバランスの問題が見られた。しかし、シニアボウルの練習期間でその問題をきれいに消している。ラン攻撃では、相手を動かせるユニークな能力があり、ヒップをロールさせて守備選手を引き抜き投げ捨てる。パスプロでは簡単に重心を下げてアンカーを固定することができる。スライドして守備選手に相対する運動能力があり、腕の長さを使って相手を胸から遠ざける。全体として、下のレベルでやっていたというリスクはあるものの、プロでもエリートの先発に成長できるだけの特性と正しい気質をすべて備えている。

 

Division III(Division IとIIの下)でプレイしていた、ほとんど無名のラインマンながら、シニアボウルの練習で活躍して周囲を驚かせた選手ですね。

2017年は控え。2018年からレフトガードで先発。2019年もレフトガードで全15試合に先発して2年連続のAll-WIACに選出。2019年はAll-Americanにも選ばれています。

この頃には一部のスカウトから注目されていたそうですが、プロ入りを意識するようになってからは、それまで1度もやったことのなかったセンターの練習を始め、ひとりでボールをスナップしては後ろに置いたゴミ箱に当てるというトレーニングを繰り返していたそうです。

2020年はコ口ナ禍でシーズンが中止。テキサスのトレーニング施設でOLコーチから指導を受けていましたが、シュラインボウルなどのオールスター戦も軒並みキャンセルされてしまったので、実力をアピールすることができずにいました。

そんな時に怪我人の代わりでシニアボウルに招待されると、練習では(いきなりセンターをやらされながらも)ドラフト上位候補の守備選手たちを相手にパワーで勝利しまくって評価が急上昇。その陽気なキャラや、お腹まるだしの姿もあって、すっかり話題の中心になりました。

ちなみにシニアボウルでは練習中に右手の指を骨折しており、練習はそのまま最後までやり遂げましたが(本人は出場を希望したものの)試合は欠場しています。

下のレベルでやっていたので、いろいろと未知数な選手ではありますが、レスリングを経験しているだけあってコアの強さがある選手ですね。ウィスコンシン大学ホワイトウォーターのプロデイには全32チームのスカウトが集まったそうで、2日目あたりの指名が予想されているようです。

 

ハイライト&シニアボウル練習

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新49位 CB イライジャ・モールデン

Elijah Molden / 身長5-10 体重190 / Washington / 22歳 シニア

分厚くコンパクトなコーナーバックで、大学では主にスロットに入っていた。 攻撃的かつ本能的な選手で素晴らしいタフさもある。アンダーニースのゾーンカバーで傑出しており、優れた視野でパスを予期しルートに飛び込む。アンダーニーズのマンカバーでは敏捷性と流動性で相手に張り付く。ボールを見つけてプレイする能力は飛び抜けている。ラン守備では攻撃的で、相手を止める前にブロッカーをスタックしトスする能力を見せている。ギャプに突っ込んでロスタックルも決める。唯一の懸念は一流のトップスピードを欠いていることだけだ。プロ入りしてもニッケルバックですぐに活躍できるだけの道具をすべて備えている。

 

1996年にセインツから1巡11位で指名され、NFLで8年間プレイしたCBアレックス・モールデンの次男ですね。

2017年は控え。2018年はローテーションで出場して2試合に先発、スペシャルチームのエースとしても貢献しています。2019年は全13試合に先発して79タックル、5.5ロスタックル、17パス防御、4インタ、3ファンブル誘発と活躍。ラスベガスボウルでは試合のMVPにも選ばれました。

2020年はPac-12がシーズン再開を決定すると、オプトアウトを撤回してチームに合流。全4試合に先発して26タックル、1インタ、2パス防御の数字を残し、2年連続でAll-Pac 12に選出されています。

2020年はPFFによるPac 12の最優秀守備選手にも選ばれており、学業のハイズマン賞とも言われるWilliam V. Campbell Trophyの最終候補12人にも残ったそうです。

スロットをやるにはトップスピード(4.58秒)の懸念があり、セーフティをやるにはサイズが小さいという指摘もありますが、DBタイラン・マシュー(現チーフス)と比較されるように本能と頭脳でプレイする選手ですね。プロではどう使われるかが大事になりそうです。

 

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NCAAのDivision IIIには450校くらいが所属しているそうですが、ドラフトで指名されることは非常に少ない(2019年は0人、2020年は1人)ですね。

これまでのところ、2015年にバッカニアーズから2巡(全体61位)で指名されたOG アリ・マペットがもっとも上位で指名された選手となっていますので、クイン・マイナーズがどの位置で指名されるのか気になるところです。

 

あと、ブロンコス関連だと、CBアサンテ・サミュエル Jr.とはバーチャルで面接したというニュースが出ていました。2日目あたりでCB指名はあるかもしれませんね。

  

 

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