2020年のNFLドラフト候補を紹介する15回目。
ダニエル・ジェレマイア氏の「トップ50」から、ドラフト候補となる選手たちの評価を確認します。
ラインバッカー編、以下の4人です。
Daniel Jeremiah's Top 50: 2020 NFL Draft prospect rankings 1.0 - NFL.com
4位 LB/S アイゼア・シモンズ
Isaiah Simmons / 身長6-3 5/8 体重238 / クレムソン大学 / RSジュニア
極めて万能性のあるアスレチックな守備選手。手足の長いアスリートで、多様でユニークなスキルセットがあり、大学ではラインバッカー、スロット、ディープミドルの位置に入っていた。パス守備ではディープミドルで素晴らしい守備範囲と本能がある。アンダーニースで一流のTEやRBとマッチアップできるスピードと機敏さがある。爆発的なブリッツがあり、エッジから発進し、ミドルをすり抜ける。パスプロのRBをパワーで圧倒する。ラン守備ではアングルが優れており、スピードがあるのでバックサイド(反対側)からプレイを決めることができる。エッジでブロックを引き受けなくてはいけない時には苦戦することがある。今のNFLで活躍するために作られたような選手であり、対戦相手によって毎週のように役割が変更されるかもしれない。
2019年は104タックル、7サック、8回のパス妨害、3個のINTを記録。バトカス賞を獲得し、ACCの守備MVP、満票のAll-Americanに選出されています。
2019年はSで218回、スロットで286回、OLBで160回、ILBで120回、外のCBで17回のスナップに出場し、71回パスラッシュしているそうです。万能すぎるためプロでどのポジションをやるのかという贅沢な悩みはありますね。コンバインで素晴らしい数字を出してさらに評価を上げています。
腕長33 3/8インチ。40ヤード4.39秒。トップ10評価
16位 LB パトリック・クイーン
Patrick Queen / 身長6-0 2/8 体重229 / LSU / ジュニア
素晴らしい爆発力、本能、カバー能力を備えているサイズの小さいラインバッカー。パス守備では下がる際にとても流動的で、方向転換の能力が素晴らしい。ルートに割り込む優れた本能があり、フラットのパスに素早く対応する。とてもダイナミックなブリッツ能力がある(テキサスA&M戦ではガードを押し倒している)。ラン守備では素早くプレイを読みギャップを埋める。サイズが小さいせいで時に根こそぎにされてしまうことはあるが、たいていはブロッカーを倒してボールを見つける。彼はセカンドレベルにおいてハイテンポなプレイメイカーであり、3ダウンでインパクトをもたらすはずだ。
2019年は15試合に出場し、12試合に先発。85タックル、12ロスタックル、3.0サック、1個のINTを記録しています。
2017年は控え。2018年はシーズン終盤の4試合に先発。先発経験は実質1年くらいですね。身長は小さいですが、コンバインでは公称よりも体重があり、数字も良かったようです。
腕長31 5/8インチ。40ヤード4.5秒。1巡評価
35位 LB ケネス・マレー
Kenneth Murray / 身長6-2 4/8 体重241 / オクラホマ大学 / ジュニア
オフ・ザ・ボール、ラン&ヒット(後ろで走り回ってヒットするタイプ)のラインバッカー。邪魔されず自由に相手を追いかけ、外周でプレイを決める時にもっとも活躍できる。あっという間に相手に迫り、爆発的なタックルを決める。手を使わず飲み込まれてしまうため、ブロックを外して内側で密集の中からボールを見つけなくてはいけない時には苦戦する。ブロックを潜ってすり抜けることはできる。優れた運動能力があり、スペースで簡単にRBをカバーすることができる。ダイナミックなブリッツ能力もある。広い視野が与えられ、スピードを活かしてアタックできる余裕のあるアウトサイドやオフ・ザ・ボールでプレイするのがベストだろう。
2019年は全14試合に先発して102タックル、17ロスタックル、4.0サック、4回のパス防御をを記録しています。
3年間で全42試合に先発。オクラホマ大学で1年目のフレッシュマンILBが開幕戦に先発したのは1975年以来だったそうです。
腕長32 3/4インチ。40ヤード4.52秒。1~2巡評価。
44位 LB ザック・ボーン
Zack Baun / 身長6-2 3/8 体重238 / ウィスコンシン大学 / RSシニア
ややサイズの小さいアウトサイド・ラインバッカーで、素晴らしい運動能力と万能性を備えている。TEに対してプレイしていることが多く、ランでもパスでも活躍している。パスラッシャーとしては発進の爆発力があり、ラッシュのトップで膝を曲げることができる。素晴らしいインサイドへのカウンタームーブがあり、身体を細くしてすり抜けQBを仕留める。小さなステップとブルラッシュを混ぜるが、たいていはいくらかプッシュした後に失速する。パスカバーで下がる際はとてもアスレチック。爆発力と奮闘があるため、バックサイドからのラン守備でとても優れている。プロではどのポジションでプレイするか、チームによって違ってくるだろう。彼は元LSUのLB Uchenna Nwosuを思い出させる。チャージャーズはNwosuの万能性を利用しており、ボーンも同じように使われるはずだ。
2019年はキャプテンに選ばれ、14試合で76タックル、19.5ロスタックル、12.5サックを記録しています。
1年目の2015年はキャンプで左足を怪我してレッドシャツに登録。2016年は控え。2017年も左足の怪我で全休。2018年は復活して全13試合に先発。怪我歴は少し気になるかもしれません。
腕長32 3/4インチ。40ヤード4.65秒。ベンチ24回。2巡評価
パトリック・クイーンとケネス・マレーはコンバインの40ヤード走でハムストリングを痛めてしまいましたが、その後の検査では大丈夫だったようです。
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