デンバーポストのMark Kiszla氏がファンの質問に答えている記事。
第13週、チャージャーズ戦の後。
新人QBドリュー・ロックが初先発で初勝利。今回は量が多いです…
QBドリュー・ロックのデビュー戦でもっとも感心したこと、もっとも心配になったことは何だった?
良い質問だ。あの試合はロック時代の始まりだったのか? 正直言って私には分からない。私が気にいったこと、それは彼の自信(swagger)だ。彼はフットボールを楽しんでいる。彼は熱い男だ。WRコートランド・サットンにTDパスを決めた。どれも素晴らしいことだった。
一方で気に入らなかったこと、彼はやや行き当たりばったりにボールを投げる傾向が見られる。彼はプレイブックを理解していないように見える。スナップ前に投げるターゲットを決めていて、そのレシーバーが空いていないと(次のターゲットを探すのではなく)スクランブルで走る傾向が見られる。若いQBにはよくあることだ。
前半終了間際に65ヤードのFG(最長記録)を蹴るチャンスがあったが、HCヴィック・ファンジオはそれをやめさせた。キッカーがあれほどキレている姿を見たことがない。
キッカーのブランドン・マクマナスと同じように、私も65ヤードのFGを見たかった。しかし、それは完全に楽しみのためであって、フットボールの戦略的な理由ではなかった。マクマナスは(FGを蹴ることができず)サイドラインでヘルメットを叩きつけていた。そのシーンを見ているのもある意味では面白かった。
しかし、ファンジオの判断には議論の余地があったのか? まったくそんなことはない。あれは競争心の強いヘッドコーチとキッカーの間で起きたちょっとした争いでしかない。それだけだ。
(ファンジオは会見で「あの場面ではFGを狙う必要があるとは感じなかった。これまで無理に長いFGを蹴ることでメカニクスを崩すキッカーを見てきた。だから蹴らせなかった」と答えていました)
興奮するのはまだ早すぎるかもしれないけど、ロックはQBパクストン・リンチ(元1巡指名) と比べてはるかに自信があるように見えた。彼は本物になれると思う。
興奮するのは早すぎるけど、本物だと思う? いやいや、どちらかはっきり決めてコミットするんだ。しかし、君の気持も理解できる。現時点では私も若いロックに関して少しどっちつかずになっている。
ロックは明らかにパクストン・リンチとは違う。簡略化しすぎることを恐れずに言うならば、ロックはQBであることすべて(注目、批判、ハドルで仲間と一緒にいること)を楽しんでいる。一方で、リンチはプロでの居場所を見失っていた。
NFLという巨大な水槽でQBをプレイすることは誰にでもできることではない。しかし、ロックはその水槽を楽しんでいる。そして、それはロックに成功のチャンスを与えてくれるかもしれない。
ロックの成長にとって、OCリッチ・スキャンガレーロのプレイコールが最大のリスクになるような気がする。もう保守的なオフェンスにはうんざりだ。
多くのファンと同じように、私もこれまでOCスキャンガレーロの仕事には感心していない。チームは2020年に新しい攻撃コーディネーターを雇うことを真剣に考える必要があると思っている。
それでも、試合後半の「保守的なオフェンス」の責任をすべてOCスキャンガレーロのせいにするつもりはない。同じことは以前から(バイキングス戦の敗戦でも)見られていた。なので、保守的なオフェンスはチームの方針だと私は考えている。そして、その責任はHCファンジオにある。
ロックには(QBラマー・ジャクソン、QBマホームズ、QBラッセル・ウィルソン、あるいはQBデショーン・ワットソンのように)もっと現代のフットボールをプレイさせるべきだ。もしOCスキャンガレーロがロックを80年代や90年代のQBにしようとすれば育成は失敗する。
OCスキャンガレーロに対するファンの怒りと不満は理解できる。しかし、チャージャーズ戦の後半は、ロックがうまくやれる、快適にこなせるプレイを使い果たしてしまったのではないかとも思っている。
ロックは自信たっぷりだ。私はそれを気に入っている。しかし現実的な話をすると(もし先入観なしで比較すれば)ロックのデビュー戦は、控えQBブランドン・アレンのデビュー戦(第9週のブラウンズ戦)とそこまで大きな違いはなかった。
OLBボン・ミラーの欠場は本人の決断だったのか、それともコーチの決断だったのか。膝の怪我は知ってたけど、絶対に出場すると思ってた。
ミラーは30歳を超えて、これまでの勤続疲労が表れているのではないかと思う。おそらく今シーズンは(本人が語っている以上に)肉体的に苦しんでいるのだと想像している。しかし、ミラーとHCファンジオの間はいまいち噛み合っていない。私はそれが欠場の理由だと言っているわけではない。しかし、もしチームがミラー抜きでも試合に勝てるのであれば、彼がブロンコスの一員のまま引退することはないかもしれない。
2019年のFA補強は失敗だった
FAでRTジャワーン・ジェームズ(元ドルフィンズ)と契約したのは理解不能だった。彼は怪我でまったく出場できていない。一方で、私はDBカリーム・ジャクソン(元テキサンズ)の契約もそこまで評価していなかった。しかし、このFA契約は正解だった。なので、これに関してはエルウェイを評価したい。
DEデレク・ウルフは負傷でシーズンエンドになりそうだ。これがブロンコスでの最後になるのだろうか?(来年FAになる予定)
私はウルフを気にいっている。彼は優れたフットボール選手であり、面白い人物でもある。個人的な希望では、彼にはブロンコスのロッカールームに戻ってきてもらいたい。彼は試合に勝とうが負けようが自分の意思で話してくれる。
彼は間違いなくブロンコスでキャリアを終えたいと思っているはずだ。しかし、同時にNFLのビジネスが非情であることも理解しているに違いない。はたしてチームとウルフは、両者にとって利益のある契約で合意することが可能だろうか? その質問に答える前に、FAになるCBクリス・ハリスJrの去就がどうなるか、チームはOLBボン・ミラーをトレード放出を検討する可能性があるのかどうかを知っておきたい。
CBクリス・ハリスはやる気がないように見える。そんな選手を欲しがるチームなんてあるのだろうか?
クリス・ハリスはドラフト外でプロ入りした。彼はそれをモチベーションにしてこれまでやってきた。彼はオフに昇給を要求したが、それは良いことだったと思う。
私の推測では、ハリスはチームからの正当な評価(と金銭)を求めており、昇給を要求することでそれを確認した。しかし、彼が試合でやる気をなくしているとはまったく思わない。
彼が来年FAになったら、欲しがるチームはあるだろう。しかし、彼が求めるほどの金額を出すチームがあるかは分からない。もしかしたら(あくまでも可能性だが)彼は市場価値の低さに落胆してブロンコスに残ることを決断するかもしれない。
みんなが WRデイショーン・ハミルトン(2018年4巡)はブレイクすると言っていたけど、本当にそんなに優れているの?
感情的なものを排除して簡潔に言わせてもらえれば、ハミルトンは「ただの選手」でしかない。NFLでプレイするためにはスペシャルな選手である必要がある。しかし、NFLのレベルにおいては、ハミルトンはまったくスペシャルではない。
彼はTEジェフ・ハイアマンに似ている。ブロンコスがレシーバーとTEを揃えて、優勝を狙えるロスターになった頃には、ハミルトンもハイアマンもチームにはいないだろう。
ホームのチャージャーズ戦は23対20で勝利。
成績は4勝8敗で地区3位に浮上しています(ドラフト順位は11位にダウン)
前半はリードしながら、後半に失速して追いつかれるいつもの展開。同点のままニーダウンして延長戦に突入するかと思いきや、残り9秒からQBロックの投げたロングパスがうまく守備反則を誘発して前進し、最後は残り3秒でサヨナラFGを蹴って勝利となりました。
このパターンはずっと負けてましたけど、今回はなんとか勝てましたね(汗
QBドリュー・ロック
18 / 28回(64.3%)、134ヤード、2TD、1INT、レイティング84.5
数字だけ見るとたいしたことないかもですが、個人的には(試合前のハードルが低かったせいか)なかなかのパフォーマンスだったかなと思いました。
コントロールが乱れたり、INTや危ないプレイもありましたけど、なにより初先発にしては落ち着いているように見えましたし、投げ捨てやスクランブルで走る判断も悪くなかったのではと思います。
あと、リリースがクイックで、足で動けることもあってか被サックがゼロだったのは特に好印象でした(OLはRTジャワーン・ジャームズが欠場、RGロン・リアリーも脳震盪で途中退場してドラ外のシュロットマンが入ってました)
最初のTDパスも、ハドルでロックがWRコートランド・サットンに「フェイドのルートを走ってくれ」と言ってプレイを変更していて、サットンも普段はそういうアドリブはやらないものの「いいね」と従った結果だったそうですね。
会見なんか見ててもロックは自信があって楽しそうで、試合に勝った後もフィールドで飛び跳ねて喜んでたり、(まだ先発1試合目ではありますが)なんか応援したくなる選手だなーと思います。
さて、この後はテキサンズ、チーフスとアウェイの2連戦。
新人QBにとってはタフな試合になりそうですが、成功しているQBはたいてい1~2年目から光るものを見せているので、ロックにも来シーズンに繋がる活躍を期待したいですね。
#VictoryMonday‼️ pic.twitter.com/0qIvHnkbxK
— Denver Broncos (@Broncos) 2019年12月2日
試合ハイライト