ブロンコスはFAでQBケイス・キーナムと契約しました。
そこで、キーナムがどういう選手なのか、その経歴を調べてみたところ、意外に面白かったので紹介してみたいと思います。
ほぼウィキペディア(英語)からの情報になります。
#BroncosCountry I can honestly say I’ve been preparing my whole life for this!!! Couldn’t be more excited to be a Denver Bronco!! LETS GO!!! pic.twitter.com/JpoiynTkOU
— Case Keenum (@casekeenum7) 2018年3月15日
「心の底から言える。僕はこの時のために生きてきた。ブロンコスの一員になれて、これ以上の興奮はない! レッツ・ゴー!」
エルウェイのジャージを着ている少年時代のキーナム。大学時代から7番を付けていますが、ブロンコスでは(7が永久欠番なので)背番号は4番になりますね。
大学まで
身長6-1(1.85m)、体重207(94kg)、1988年生まれの30歳。
テキサス州の高校で通算6783ヤードと48TDを投げ、ランでも2000ヤードと41TDを決めている。州のチャンピオンシップで優勝しており、この高校がチャンピオンシップで勝利したのはこの時だけとなっている。
大学から注目してもらうため、4つのフットボール・キャンプに参加したが、2つ星しかもらえず、全米で1818番目の高校選手という評価だった。
いくつかの大学から連絡はあったが、実際に彼の姿を見ると、どの大学からも断られてしまった。唯一スカラシップをオファーしてくれたのがヒューストン大学だった。
ヒューストン大学時代
1年目はレッドシャツに登録された。2年目は、先発QBだったケビン・コッブが卒業したため、もうひとりのQBと併用されて13試合に出場(7試合に先発)したが、その活躍によりシーズン後半から先発に指名された。
3年目の2008年は、同大学で史上2人目となるシーズン5000ヤード以上を投げ、トータル・オフェンスで全米1位(パスヤードは2位)を記録する。大学は1980年以来となるボウルゲームに勝利。カンファレンスUSAの最優秀攻撃選手に選出された。
4年目の2009年は、パスで5800ヤード以上を投げ、計48TDを記録。チームは10勝4敗の成績だった。この年のハイズマン賞投票で8位に入った。
5年目の2010年は、3試合に先発したところでACLを負傷。そのままシーズンエンドに終わった。チーム成績は5勝7敗だった。
6年目の2011年は、リーグからもう1年の出場資格を与えられて大学に残った。8月27日のライス大学戦で9TDを投げて、NCAAディビジョンIの通算TDパス記録を更新。チーム成績は12勝0敗だった。
大学のBCSランキングで番狂わせの6位になり、あとはカンファレンスUSAのチャンピオンシップ・ゲームに勝利すれば、シュガーボウルに出場できるはずだった。しかし、チャンピオンシップでは373ヤード、2TD、2INTを投げて、28対49で敗北。大舞台への出場は叶わなかった。この年のハイズマン賞投票で7位に入った。
パスを投げまくって大量得点(平均50点)を決める攻撃システムにより、大学5シーズンで通算155個のTDパスを投げ、この数字は現在もNCAAディビジョン1の歴代トップになっている。他にも通算パス成功数(1,546)、通算パスヤード(19,217)、通算トータルヤード(20,114)など、複数の記録を更新している。
テキサンズ時代
大学時代の成功にも関わらず、2012年のドラフトでは指名されなかった。
ドラフト外としてテキサンズに入団。当時のHCはゲイリー・クービアック(現ブロンコス幹部)で、キーナムは後に「連絡をくれたのはテキサンズだけだった」と語っている。
1年目はプラクティス・スクワット(練習生)に登録されて出番はなかった。
2年目は開幕ロスターに第3QBとして登録された。チームの先発QBはマット・ショーブ、控えはT. J. イエーツだったが、ショーブが怪我で出場できなくなった第7週で先発に指名された。デビュー戦は16対17で負けたものの、15/25回で271ヤード1TDを投げてレイテイング110.6を記録している。
このシーズンは8試合に先発して全敗。テキサンズは2勝14敗の成績で、HCクービアックはシーズン中に解雇されている。
3年目の2014年8月、チームはQBライアン・マレットを獲得し、その枠を空けるためにウェーブ(解雇)された。
テキサンズをウェーブされた後、ラムズにクレーム(獲得)された。しかし、10月にはロスター枠を空けるためにウェーブされ、チームの練習生に登録された。
同年12月にテキサンズの先発QBライアン・フィツパトリックが怪我した後、テキサンズと契約して出戻り。翌週のレイブンズ戦で先発してプロ初勝利を挙げると、続くジャガーズ戦でも連勝している。
ラムズ時代
2015年3月、ラムズは翌年の7巡指名権と交換に、テキサンズからトレードでキーナムを獲得。再びラムズに戻って来た。QBニック・フォールズの控えを務めたが、11月になって先発に指名された。
第11週のレイブンズ戦の終盤に脳震盪をおこし、見るからにフラフラしていたが、サイドラインに下がって診断を受けなかったため、選手会の調査を受けることになった。
脳震盪から復帰すると、そこから3連勝と活躍。バッカニアーズ戦ではほぼ完璧な内容で、レイティング158.0を記録し、これがラムズのセントルイス最後のホームゲームになった。
2015年は5試合に先発(6試合に出場)して、828ヤード、4TD、1INT、成功率60.8%だった。
2016年、ラムズは本拠地をロサンゼルスに移転。チームの先発QBに指名された。開幕戦は49ersに0対28で完封されたが、そこから3連勝した。第6週のライオンズ戦では、321ヤード3TDを投げ、19連続パス成功でチーム記録も更新している。
しかし、翌週のジャイアンツ戦で4INTを投げて敗北。HCジェフ・フィッシャーはキーナムの先発続投を表明したが、12月には新人ジャレッド・ゴフを先発させるため、控えに降格された。
バイキングス時代
2017年3月、バイキングスと1年2ミリオンで契約した。FAでいくつかのチームが興味を示していたが、オファーを出したのはバイキングスだけだった。
先発QBのサム・ブラッドフォードが怪我したため、 第2週のスティーラーズ戦から先発したが、9対26で敗北した。続くバッカニアーズ戦では369ヤード、3TDを投げる活躍で勝利している。
第4週から7週までは平均で196ヤードを投げ、2TDと2INTの数字だったが、チームは3勝1敗の成績だった。第8週のブラウンズ戦では288ヤード、2TDだった。BYEウィークを挟んで、第10週のレッドスキンズ戦は304ヤード、4TD、2INTの内容だった。第11週のラムズ戦では280ヤード、1TDを投げて、チームは6連勝を記録した。
第12週サンクスギビングのライオンズ戦は、282ヤード、2TDを投げて勝利した。11月は866ヤード、7TD、2INTの活躍で、NFCの月間MVPに選出された。
2017年は14試合に先発(15試合に出場)して、3547ヤード、22TD、7INT、レイティング98.3の数字を記録した。 チームは13勝3敗の成績でNFC北地区を制した。
NFCのディビジョナル・プレイオフ、セインツ戦では318ヤード、1TD、1INTを投げた。試合は第4Q残り10秒で、WRステフォン・ディッグスに61ヤードの決勝TDパスが決まり、29対24で劇的な逆転勝利となった。
続くNFCのカンファレンス決勝では、スーパーボウル王者となるイーグルスに7対38で敗北。その後FAになった。
2018年の3月、ブロンコスと2年36ミリオンで契約した。
キャリアのハイライト動画
Case Keenum || "Welcome to Denver!" || Career Highlights
NFLの成績
年 | 出 | 先 | W | L | Cmp | Att | % | Yds | Y/A | TD | INT | Rate | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2013 | HOU | 8 | 8 | 0 | 8 | 137 | 253 | 54.2 | 1,760 | 7.0 | 9 | 6 | 78.2 |
2014 | HOU | 2 | 2 | 2 | 0 | 45 | 77 | 58.4 | 435 | 5.6 | 2 | 2 | 72.2 |
2015 | STL | 6 | 5 | 3 | 2 | 76 | 125 | 60.8 | 828 | 6.6 | 4 | 1 | 87.7 |
2016 | LAR | 10 | 9 | 4 | 5 | 196 | 322 | 60.9 | 2,201 | 6.8 | 9 | 11 | 76.4 |
2017 | MIN | 15 | 14 | 11 | 3 | 325 | 481 | 67.6 | 3,547 | 7.4 | 22 | 7 | 98.3 |
41 | 38 | 20 | 18 | 779 | 1,258 | 61.9 | 8,771 | 7.0 | 46 | 27 | 86.0 |