ブロ研 [ブロンコス研究所]

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7巡 QB ザック・ダイサート

2013年ドラフトの選手紹介。いよいよラストの7人目になります。

 

 

7巡28位(全体234番目)

QB ザック・ダイサート

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  • 名前: Zac Dysert
  • 身長: 6-3
  • 体重: 231
  • 大学: Miami(Ohio)
  • 年齢: 23歳(1990年2月8日)
  • 学年: シニア
  • 腕の長さ: 32 5/8インチ
  • 手の大きさ: 9 1/8インチ
  • 40ヤード:
  • 10ヤード:
  • 20ヤード:
  • 20ヤードSS:
  • 3-Cone Drill:
  • Vert Jump:
  • Broad Jump:
  • ベンチプレス:

 


大学の成績 [スタッツ]

  • 2009年 Miami(OH) 247/401回 61.6% 2,611ヤード 12TD 16INT (118.2)
  • 2010年 Miami(OH) 222/343回 64.7% 2,406ヤード 13TD 12INT (129.2)
  • 2011年 Miami(OH) 295/448回 65.8% 3,513ヤード 23TD 11INT (143.7)
  • 2012年 Miami(OH) 302/480回 62.9% 3,483ヤード 25TD 12INT (136.1)

 

評価

  • NFL.com のグレード: 83.5
  • CBS Sports の評価: QB 10番目(4-5巡指名予想)

 

 

概要

2007年は親指の骨折で3試合半投げれなかったが3,714ヤード35TDを記録し、オハイオ州の最優秀高校選手(過去にロスリスバーガーも受賞)に輝いた。怪我をしていた間はWRとLBに転向して出場していた。

2008年はレッドシャツ登録。2009年は11試合に出場して9試合先発。2010年は開幕から10試合先発していたが、腎臓の裂傷で残り4試合を欠場した。(最終戦のGoDaddy.com Bowlではホルダーとして出場した)

2011年は全12試合で先発。2012年も全試合に出場したが、攻撃スキームの変更もありチームは4勝8敗と苦戦した。それでも個人成績は安定しており、自身はサードチームAll-MACに選ばれている。

4年間で3人の違うヘッドコーチと、5人のポジションコーチ&攻撃コーディネーターの下でプレイしながら毎年成績を向上させ、ベン・ロスリスバーガー(現スティーラーズ)の持っていた大学の通算パス試投回数、通算パス成功数、通算ヤードの記録を塗り替えた。

シニア・ボウルでは16回投げて10回成功、93ヤード 1TD 1INTの成績だった。

2月に右脚のハムストリングを痛めたため、コンバインのワークアウトには参加できなかった。プロデイではパスを投げ64回のうち54回の成功だった。

 

長所

見た目はプロの身体をしており、さらに筋肉を付ける余地もある。土台がしっかりしていて、機動力があり、真上から投げる確かなフォームで、あらゆるレベルのパスを正確に投げる。サイズのわりに優れたアスリートで、相手をかわし、走って逃げながらレシーバーがフリーになるのを見つけることができる。脚でファーストダウンを取れる。身体と肩の強さがあり、守備選手がまとわりついていてもパスを投げられる。ヒットを受ける前にサイドラインに出る。センターの後ろでもショットガンでも経験があるが、大学最終年はショットガンでスプレット攻撃を展開していた。走りながらクロッシング・ルートのレシーバーを読んでパスを投げられる。左右どちらに走りながらでも正確なパスを投げる。走りながら40ヤード先に投げたり、ミドルの狭いところへパスを通せるだけの肩の強さがある。レシーバーにしか獲れないところへボールを投げられる。大きな身体と素早い脚はQBスニークに役立つ。キックでのホルダー経験あり。

 

短所

ポケットでの落ち着きは改善の余地がある。最初のターゲットが空いていなかったり、プレッシャーを感じるとポケットから出て走りだす。後方からのラッシュ察知がうまくない。ポケットの中で第2ターゲットやチェックダウンを見つけられるか証明しなければならない。ターゲットを見すぎるので視線を相手に読まれてしまう。フィールド中間へのパス精度にはムラがある。直線スピードと脱出力は一流ではないので、ポケットでは速い守備選手に引きずり倒され、走り過ぎても代償を払うことになる。弱いチームでプレイしてきたせいで悪い癖がついている。即興的なプレイをする傾向があり、肩の強さを過信して無理なパスを投げることがある。

 

総評

タフさとプレイメイカーぶりが、少しロスリスバーガーを思い起こさせる。ロスリスバーガーほど強肩でも大きくもないが、充分なものを有している。運動能力と走りながら巧みなタッチパスを投げる能力は、今年のドラフトでも上位に入る。MACカンファレンスで目立たなかったが、プロが求めるサイズ、肩、正確さ、運動能力、生産性を持っている。

 

 

似たタイプの選手

  • Ben Roethlisberger (PIT)
  • Josh McCown (CHI)

 

 

感想

今年のドラフトではQBが軒並み落ちた影響もあってか、ダイサートもドミノ式に7巡まで落ちてきましたが、専門家の多くは4巡指名くらいを予想していたと思います。個人的には、今年もっとも注目していたQBだったので、7巡まで残っていてブロンコスが指名したのは嬉しい誤算でした。

エルウェイも後に「今年はQBを指名する予定はなかった」と発言していますので、おそらくここまで残っているとは思っていなかったのだろうと思います。

大学ではコーチが頻繁に変わったり、レシーバーのタレント不足(特にシニア・シーズン)といったハンデもあって、過小評価されているという指摘がありますね。

4年間の通算パス成功率は63.8%ですが、パスプロもあまり良くなかったため、ポケットの外へ逃げた時のパス成功率が低くなっている(ポケットでのパス成功率はもっと高い)というようなことも言われています。

風の強い寒冷地でプレイしている実績や、4年連続で優等生名簿(honor roll)に載っている優秀さは、プロでやっていくのにプラスになりそうです。

現実的には7巡指名なので過度な期待はできませんが、数字以上にやれる、試合を動かせるタイプのQBだと思うので、今後の成長によっては、2番目のオスワイラーもウカウカしていられないかもしれないですね。

ところで、よくロスリスバーガーと比べられてますが、どことなくマーク・ブルネル(左投げではないですけど)に似ているような気もします。どうでしょう??

 

 

動画

オハイオ州立大学

Zac Dysert vs Ohio State (2012) - YouTube

 

対ボイジー州立大学

Zac Dysert vs Boise State (2012) - YouTube

 

 

引用元: [NFL.com] [CBS Sports]

 

 

 2013年ドラフト指名選手